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水江未来作品集「ワンダー・フル!!」、2月22日より劇場公開!

 国内外で注目を集めるアニメーション作家、水江未来の作品集「ワンダー・フル!!」が、2月22日より劇場公開される。2003年から2013年にかけて制作された短編14 本を、水江曰く「ひとつの長編作品を作るつもりで」自ら構成・調整をおこなった集大成的プログラムだ。
 細胞ミュージカルともいうべき処女作『FANTASTIC CELL』、そのオーケストラ版『TRIP!-TRAP!』、捕食をテーマに奇妙な生き物たちの生態を描いた『DEVOUR DINNER』といった作品では、細胞や微生物をモチーフに、増殖と代謝を繰り返す生命の変容をカラフルにユーモラスに活写。いっぽう、無機質な直方体が細胞のごとく変容していく『MODERN』には、文明の発達史をクールに見つめる水江の鋭い洞察力がほの見える。いずれの作品も、抜群の音楽センスと編集センスで観る者を魅了するトリップ・ムービーであり、難しいことは考えずに、ただ眺めているだけでも十分に楽しい。アヌシー国際アニメーション映画祭・最優秀音楽賞を受賞した『MODERN No.2』は、水江が追求し続ける「映像と音楽の融合」という点において、ひとつの到達点に達した快作だ。
 今回が劇場初上映となる最新作『WONDER』は、毎日1秒24コマずつのアニメーションを1年間かけてWEB上にアップロードし、最終的に8分の作品にまとめた作品。よりダイナミックな有機的イメージのメタモルフォーゼが展開しつつ、その描き味と余白には、かつてない風通しのよさと温もりが溢れ、水江アニメの未来を感じさせてくれる。
 公開劇場は、ヒューマントラストシネマ渋谷を皮切りに、大阪、京都、神戸ほかにて順次公開予定。全上映タイトル・上映順は以下のとおり。

水江未来監督作品「ワンダー・フル!!」

  1. 『JAM』(2009)
  2. 『minamo』(2003)
  3. 『FANTASTIC CELL』(2003)
  4. 『METROPOLIS』(2009)
  5. 『TATAMP』(2011)
  6. 『TRIP!-TRAP!』(2005)
  7. 『MODERN』(2010)
  8. 『LOST UTOPIA』(2007)
  9. 『DEVOUR DINNER』(2008)
  10. 『MODERN No.2』(2011)
  11. 『Adamski』(2008)
  12. 『PLAYGROUND』(2010)
  13. 『AND AND』(2011)
  14. 『WONDER』(2013)

●関連サイト
「ワンダー・フル!!」公式サイト
http://wonder.calf.jp/wonderfull/