今年で12回目となる「東京国際アニメフェア(TAF)」が、3月21日から東京ビッグサイトを会場に開催中。21・22日はプレスや企業に向けて開かれるビジネスデーで、23・24日は一般客も入場できるパブリックデー。開幕初日の21日に会場を訪ね、いくつかのブースや展示を見て回った。

GAINAXブースには新作プロジェクトのパネルがズラリ。中でも注目の1本は、山賀博之監督が20年越しの企画に挑む劇場長編『蒼きウル』。『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の続編として企画され、制作半ばにして凍結された幻の企画が、まさかの再始動! その他、ヤングマガジン連載中の同名コミック原作のTVシリーズ『さどんです』、SUBARUとGAINAXがコラボレーションした短編WEBアニメの劇場長編化『劇場版 放課後のプレアデス』、80年後の地球を舞台にしたフリーダイビングがテーマのオリジナルTVシリーズ『あくびをするにはワケがある』などなど。また、京都国際マンガミュージアムでも話題を呼んだ「ガイナックス流アニメ作法 ~人の群れがアニメを創る!~」の再展示も賑わっていた。

東北新社のブースには「PATLABOR 実写版プロジェクト始動」という巨大パネルが掲出され、参加者の目を奪った。2014年公開予定と記載されているが、気になるスタッフ情報などはまだ見当たらない。押井守監督をはじめ、原作チームのヘッドギアが今回のプロジェクトにどれくらい関わっているのか、ファンとしては気になるところ。

TOYOTA×STUDIO4℃「PES(PEACE ECO SMILE)」の出展ブースでは、同作に登場する不思議生命体「NaSuBi」の着ぐるみがお出迎え。田中栄子プロデューサーらによるトークイベントも行われ、2013年初夏から順次公開されるPES新作オリジナルアニメーションの製作も発表された(第1弾は、窪岡俊之監督の「小さな花の歌(仮)」)。パブリックデーの23日には、手塚プロダクションの松谷孝征、ぴえろの布川郁司、田中栄子プロデューサーが登壇する「アニメーションの発展の軌跡」、そして『ベルセルク』窪岡俊之監督とキャラクターデザイン・総作画監督の恩田尚之によるトークショー&サイン会なども行われるとのこと。

ステージでは、フランス映画の名匠パトリス・ルコントが初めてアニメーションに挑戦した最新作『Suicide Shop(仮題)』のトークイベントも行われた。来日したルコント監督本人が登壇し、作品の見どころや制作方法などについて語った。原作はジャン・トゥーレの小説「ようこそ、自殺用品専門店へ」。ギョッとする題名やビジュアルとは裏腹に、最終的には人生の素晴らしさを伝えるミュージカル作品であるという。なお、ルコント監督は次も『Music!』というタイトルのアニメーションを手がけるのだとか。『Suicide Shop(仮題)』は、9月7日から3D・2Dでヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開。
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「東京国際アニメフェア2013」は24日まで開催。イベントスケジュールなどの詳細は、下記公式サイトまで。
撮影/永塚眞也
東京国際アニメフェア2013 |
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開催期間 |
パブリックデー:3月23日(土)・24日(日) |
開催時間 |
パブリックデー:10〜18時 |
会場 |
東京ビッグサイト |
入場料金 |
パブリックデー前売:大人800円、中高生400円 |
●関連サイト
東京国際アニメフェア2013オフィシャルサイト
http://www.tokyoanime.jp/