現在ディズニーの短編『紙ひこうき』（paperman）がYoutube上で公式に全編配信され、大きな話題を呼んでいる。
　ジョン・カース監督による短編で、『シュガー・ラッシュ』の併映として、昨秋全米公開された。今年３月、日本でも公開予定。先頃、アニー賞短編部門を受賞しており、アカデミー賞短編アニメーション部門にもノミネートされている。その出来は折り紙つきだ。
　古典的なラブストーリーを短い時間でまとめ上げた内容の素晴らしさは、見ていただければ一目瞭然。だが、話題を呼んでいる理由はそれだけではない。注目は、ハリウッドを席巻している３ＤＣＧと、旧来の２Ｄアニメーションの「いいとこどり」を目指した表現であり、その高度な達成ぶりだ。２Ｄドローイングを活かせないかというカース監督のアイデアと、描線がそのまま３Ｄ空間で動くソフトウェアの開発が出会ったことで実現した映像なのだ。
　昨年夏には広島国際アニメーションフェスティバルに監督自らが登場、上映とセミナーが行われた。アニメスタイルではこの模様をレポートしている。こちらも合わせて読んでほしい。

Paperman – Full Animated Short Film

３ＤＣＧは２Ｄの夢を見るのか？ 広島国際アニメーションフェスティバル2012レポート
http://animestyle.jp/2012/08/30/2222/

paperman 公式サイト（英語版）
http://www.disneyanimation.com/projects/paperman