さて、『沖ツラ』9話の話の続きになります。パブリックビューイングでの高校野球観戦。珍名さんを呼び上げる実況アナウンサーの声はお笑いコンビ・ガレッジセールの川田(広樹)さんでした。スタジオに入った時からアフレコ中、そして終えて去るまでずっと真面目な方で、声の芝居も大変上手。沖縄出身タレントのゲスト枠だったハズが馴染み過ぎて、言われないとスルーしてしまう豪華ゲストとなってしまった感があります。さすが芸人さんで、台本に書かれているこの話の面白さをどう読んだら面白くなるか? を非常に良く理解されてるなぁと、アフレコを聴いて思いました。
篠(衿花)さんの描いた盛り上がり過ぎな比嘉さんも可愛くて、こちらもさすが! 作画でコメディを描けるアニメーターです。
で、“沖縄のしりとり”話は、喜屋武さんのうちなーぐち解説が、コンテ(演出)的に難しく面倒くさかったか……。地味ですがこういう“解説画面”の演出こそ苦労するもので、
TV画面で映えるフォントの形・サイズ・色、そして出し方・理解可能なタイミング、これを視聴者目線で視認しやすいように動きをつける!
のです。“声SE”の描き文字は原作漫画から引っ張ってきても比較的に成立するのですが、解説画面の場合、原作漫画のコマと同じフォントが必ずしも画面で見やすいとも限りません。さらに、コンテを描き直された演出や、その指示待ちアニメーターからは「とりあえず撮影指定書いときました~」って感じのラッシュ(撮影上り)が上がってくるのです。
よって、この類もやっぱり後で俺の方で「もっとサイズ大きく、文字なめ出しにして~」など、再指示・再撮影を要求することになります。
それにしても、濃いいうちなーぐち(?)喋るおばあちゃんは本当に何言ってるのか分からないし、“何でもしてあげる”罰ゲームでてーるーは喜屋武さんに何をしてもらおうと想像したのか? と、これまた原作のネタが本当に面白かったです。
そして『沖ツラ』と同時に自分が抱えていた、もう一つのシリーズ、
『キミと越えて恋になる』その最終話、先日無事納品完了しました! で、そろそろ『キミ越え』についても語ろうと思います!
まず始まりは集英社DNAの足立聡史さん(当時)から。足立さんとは『迷い猫オーバーラン!』『ベン・トー』『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士』でお世話になっていたし、お話を聞かせていただくと、
こちら(『キミ越え』)を板垣さんは“総監督”、その下に女性の若手監督を立ててアニメ化を!
とのことでした。その際、即ピンときたのが、ミルパンセのホープ・木村博美さんで、直ぐにその場で前作『いせれべ』のキャラ表を見てもらい「彼女にキャラデ・監督はどうか?」とプレゼン。「いいですね~」こんな感じで決まったのが『キミ越え』の座組です。
ところが、木村さんに“監督”を依頼したところ、意外な返答が!
てところで、また来年!