最近、ド新人の頃(26~7年ほど前)に戻ったように、毎朝野菜を刻んで調理しています!
若い頃続けていた野菜たっぷり生活とは、単純に週2~3回、野菜を買い込んではこまめに調理して食う、の繰り返しってこと。自分は基本何でも食べます。野菜なども嫌いなものはないので、比較的健康生活を送ってます。俺、高校卒業して上京したばかりの頃、初めての一人暮らしで嬉し楽しくて、カップラーメンとポテトチップスばかり食っての偏った食生活が祟り、一度体壊しました。そこで医者に説教されるなどして以来、野菜・肉・魚・ご飯、なんでもバランス良く食べるようになって現在に至ってるので、たとえ仕事が忙しくてコンビニ飯&スーパーの惣菜サイクルに入っても、野菜多めもバランスは崩さずやってきました。
で、また自ら野菜調理ターンに突入しただけ。
すると、野菜を切っててふと思いだしました。
野菜切り刻むのって、動画作業に似ています!
と。あくまで個人的な意見ですが、例えば人参とかを2mm間隔で真っ直ぐ刻むとして、もちろん目指しはするものの実際できるのは何回かに1回とかの確率。半分以上は薄くなったり、斜めに切れたり。でも、「胃に入っちゃえばなんだって一緒」と気にせず刻み続けます。50~60点を取り戻そうとするより、常に先を見てすべて刻み切ることの方が重要!
動画も同じなんです。一本の線が多少汚く引かれても、よほどの汚さでもない限り前進し続けて、早くカットを上げなきゃなりません。はっきり言って、汚い部分の指摘なんてのは誰でも簡単にできます。本当に難しいのは視聴の妨げにならない程度を見極めて流す、です。大塚(康生)さんも、
動画の線は気にし過ぎちゃイカン! アニメは“妥協の産物”だからね~!
と仰ってました。もちろんそのまま受け取る馬鹿はいませんよね? 大塚さんが仰りたいのは「2~3コマしか見えない動画の1枚のさらにその線1本に拘ってたら、いつまで経っても完成しないんだから“程々に”」てことだったのでしょう。
でも、これって動画だアニメだに限らず、あらゆる“仕事”すべてに当てはまることですよね? 自分の勝手な拘りが周りの仕事の妨げになっていることに気付かず、「この俺に“妥協しろ”って言うのか!? 自分はただただ真面目にやってるだけなのに!!」とキレる作業者がたまにいます。板垣に言わせるとそれは取り上げる発注主が悪いのではなく、“全体バランス良く薄っすら妥協すること”を怠った己の責任。もっと言うと“個人の拘りを最後まで待ってもらえるほどの権威を纏っていない”——これもやっぱり己のせい!
など、毎朝野菜を刻んでいると要らんこと色々考えちゃいます。この時間がとても好きな今日この頃。そして、いよいよ一昨日からアフレコ開始! まだタイトルは言えませんが、今回も共同で音響監督もやるため、毎話の音響指示書きをびっしり書き込んでます。コンテ・チェックは後半戦。