編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年6月27日(日)
早朝、新文芸坐に行ってオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.130 鬼才・今 敏の仕事」の終幕を見届ける。午前中は散歩とデスクワーク。昼はワイフと吉祥寺の肉山で、二ヶ月遅れの誕生祝い。前にこの店に来た時は、ちょっとボリュームが足りないと思ったけれど、ダイエット中としては、ちょうどいい量だ。そして、美味しい。
2021年6月28日(月)
岡田麿里監督作品『アリスとテレスのまぼろし工場』の制作が発表される(実際に発表されたのは6月27日のようだ)。特報からして素晴らしい仕上がり。平松禎史さんの役職は副監督だそうだが、これは平松さんにとっても代表作になるのではないか。
新文芸坐で「若者たち」(1967/96分/デジタル)を観る。プログラム「追悼・田中邦衛 優しさとユーモアと」の1本だ。面白い映画で、それ以上に興味深い映画だった。男4人、女1人の5人兄弟の物語で、各人のエピソードが描かれる。先に同タイトルのTVドラマがあり、これは後に作られた劇場版なのだそうだ。90分足らずの作品なのに異様に沢山のエピソードが詰まっているのはTVドラマ版の内容を圧縮しているためだろうか。ザ・ブロードサイド・フォーのヒット曲「若者たち」はTVドラマ版の主題歌であり、この劇場版でも劇中で何度も使われている(本当に何度も使われる)。さらに映画の最後で、スタッフではなく、この主題歌のクレジットがドーンと出る。こんなふうに主題歌がクレジットされるのは初めて観た。登場人物がやたらと熱い。主に田中邦衛さんが演じる長男が熱い。青春ものでありつつ、社会派であるのも、兄弟が家庭内でディスカッションをするのも新鮮だ。演出的にも面白いところがあった。TVドラマ版は1966年の放送で、自分は生まれてはいるけれど、おそらく観てはいない。ああ、なるほど、自分が知っているTVドラマの前に、こういうものがあったのね。色々と合点がいった。TVドラマの本を漁って、どのように記述されているかチェックしたい。
2021年6月29日(火)
ワイフと映画に行くつもりでチケットをとっていたのだけれど、事務所でアクシデントが発生して行けなくなった。夫婦50歳割りのチケットだったので、一緒に行って入場して、映画を観ないで事務所に戻る。
2021年6月30日(水)
アニメスタイルが「天元突破グレンラガン アーカイブス」を刊行することを発表する。予定よりずれてこの日の告知となったが、今年前半の区切りになってよかったかもしれない。
Twitterで話題になっていた「アニメ様の七転八倒 第92回 『エスパー魔美』再見 「動き出した時間」」を読み直す。よく書けているなあ。自分がこれまでに書いた原稿の中で一番いいかもしれない。
アニメ様の七転八倒 第92回 『エスパー魔美』再見 「動き出した時間」
http://www.style.fm/as/05_column/animesama92.shtml
2021年7月1日(木)
試写会で『鹿の王 ユナと約束の旅』を観る。感想はまた改めて。その後、ガード下の居酒屋に入る。2000年の「アニメスタイル」第2号で取材に使った店だ。あすけんを入力しながら呑む。塩分を過剰にしないで呑むのは難しい。
2021年7月2日(金)
グランドシネマサンシャインで「ゴジラvsコング」【IMAXレーザーGT3D字幕】を鑑賞。作品として、全肯定はできないんだけど、とにかく映像が凄い。それだけで入場料分の価値があった。事務所に戻って、山のような用事をガシガシと片づける。
『東京リベンジャーズ』未視聴分を観る。面白かったけど、これって全何話なんだろうか。
2021年7月3日(土)
午前中の散歩で北区に。雨の名主の滝公園を楽しもうかと思って、公園の前まで行ったが、倒木発生のため閉園とのこと。残念。事務所で少しキーボードを叩いた後、吉松さんと、やきとんひなた池袋東口店で呑む。リアル店舗で吉松さんと呑むのは久しぶり(念のため書いておくと、外食で酒が提供できた時期のことである)。やきとんも旨い。今回は飲食時のみマスクを外して、話す時はマスクをする「マスク呑み」だった。二人で「あすけん」を入力しながら注文した。あっという間にカロリーも塩分も大変な数字になる。