COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
313 アニメ様日記 2021年5月23日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年5月23日(日)
午前中の散歩で、ワイフと高田馬場方面に。自分があちこちを歩いている間、ワイフはおとめ山公園の池のほとりでのんびりしていたのだが、小学生の美少女姉妹(双子らしい)に「この場所がお好きなのですか」と声をかけられて、更に「私達と友達になってもらえませんか」と言われたそうだ。アニメみたいだ。午後は事務所で原稿作業。夕方は吉松さんとSkype呑み。呑みと言いつつ、打ち合わせもした。

2021年5月24日(月)
確認することがあって、配信されている『宇宙海賊キャプテンハーロック』を数本観る。りんたろう演出、小松原一男作監回は、今観ても素晴らしい。以下は余談。本放送時はハーロックをはじめ、アルカディア号の乗組員を凄い人達だと思っていたけど、今観ると意外と普通の人達だなあ。ハーロックは若いし、やることも危なっかしい。作品中で描かれている地球政府はそんなに腐敗していないのではないか。悪口を言っているわけではない。歳月を重ねると、受け手の感覚が変わるという話だ。それから、あの原作は、TVアニメとしてはお話が作りづらかったのだろうなあと思った。
この日から26日まで、ワイフとドーミーイン池袋に泊まった。宿泊した主な理由は「外呑み」をするため。緊急事態宣言のために店で呑むことができず、最近、ワイフと話すのは酒のことばかりだった。ホテルの部屋なら自宅呑みではないし、気分が変わるのではないかと思ったわけだ。やってみたところ、確かに自宅で呑むよりも旨かった。

2021年5月25日(火)
深夜にドーミーイン池袋で起きて、温泉に入ってから事務所に。ドーミーイン池袋は池袋のホテルなのに温泉があるのだ。温泉と飲酒以外の生活パターンは普段と変わらず。
日曜に続けて、ある企画の大物原稿を進める。とにかく書き進めて、全体像を掴みたい。『Vivy -Fluorite Eye’s Song-』を1話から配信最新話まで視聴。観るのを後回しにしていたけれど、面白い。

2021年5月26日(水)
この日も深夜にドーミーイン池袋で起きて、温泉に入ってから事務所に。声優博士が事務所に顔を出したので世間話。深夜アニメや今年の劇場版『名探偵コナン』のことなど。『不滅のあなたへ』を1話から配信最新話まで観る。面白いけど、これは先が長そうだなあ。
ワイフの勧めでスマホにアプリ「あすけん」を入れてみる。初日は「摂取カロリーが少ない」と言われる。

2021年5月27日(木)
自分が事務所で使っているハードディスクレコーダー4号機は、ケーブルテレビ会社から借りているものだ。それを修理のために返却するかもしれないことになり、後で観るつもりで残していた大量の録画に目を通すことになった。
モスバーガーで「モスの菜摘」を食べてみる。美味しい上に、異様にカロリーが低い。今まで「モスの菜摘」って、興味を持てないというか、理解できなかったけれど、ダイエットを始めると心強いメニューだ。

少し前の話だけど、『カードファイト!! ヴァンガード overDress』2話Aパートの喫茶店のシーンについて記しておきたい。主人公の近導ユウユと、桃山ダンジが喫茶店でヴァンガードについて話しているのを、近くの席で大倉メグミが聞いていて、同性の2人がつきあっていると勘違いしてしまう。近導ユウユは可愛い感じ男の子で、桃山ダンジは兄貴系の男性。大倉メグミはダンジを慕っている少女だ。シチュエーションとしては珍しくないものかもしれないけれど、セリフの練り込みが凄い。「フフフ、可愛かったぜ……」「あの、昨日の夜、眠れないくらい興奮して」。あるいは「攻められてると思ったら、いつの間にか逆になってたこととか」「フッ、正直、お前も……やりたくなったろ」。演出もノリノリ。役者の芝居も濃かった。かなりのインパクトだった。

2021年5月28日(金)
ワイフと新文芸坐で「ホモ・サピエンスの涙」(2019・スウェーデン他/76分/DCP)を観る。ブログラム「北欧の時間は静かに流れ… ホモ・サピエンスの涙 | わたしの叔父さん」の1本だ。全33シーンで、それぞれのシーンが1カットで構成されている映画である。予告から想像していたのとはちょっと違ったけれど、楽しめた。「いい画」が沢山あった。ワイフはかなり満足していた模様。
Zoom打ち合わせ、デスクワークの後、「今石洋之の世界 『グレンラガン』『キルラキル』『プロメア』を作った男」の内覧会に行く。色々な資料があって盛り沢山な内容。特に学生時代の作品が超レアだ。同人誌の表紙の展示も見応えがあった。今石さん本人もいたのでご挨拶。奥様にお会いしたのは10数年ぶりだ。会場になったのは、ところざわサクラタウン。その外観はネットで何度も見ていたが、実際に見ると「これは凄い」と思う。
ハードディスクレコーダー4号機の録画の整理で「初体験/リッジモント・ハイ」の吹き替え版を観る。聴きどころは潘恵子さんと堀江美都子さんかな。フィービー・ケイツのヌードは時間は短いけど、かなりのインパクト。「絶対監督主義 シネマラボ 押井守たちの挑戦」を再見。映画レーベルのCinema Labと、完成したものの未だに公開されていない押井監督の実写映画「血ぃともだち」の制作過程を追ったドキュメンタリーだ。僕は「血ぃともだち」は未見だけれど、この映画を観た後だと『ぶらどらぶ』が「血ぃともだち」のパロディのように観えるのかもしれない。

2021年5月29日(土)
午前中の散歩は、またワイフとおとめ山公園に。事務所に戻って原稿作業。その後、レイトショーの準備。前説トークで話す内容を丁寧に書き出す。「アニソンアカデミー」の菊池俊輔さんの特集の前半を聞いた後、「映画『プロメア』2周年記念! アンコール上映会&“作った男たち”トークショー」のトーク部分の配信を観る。夜はレイトショー「新文芸坐×アニメスタイル スクリーンで観たいアニメ映画vol. 1 『プロメア』」を開催。お客さんはリピーターが多くて、初めて観る方が4割くらい。前説トークは新文芸坐の花俟さんと一緒に。今回はゲストの話を聞くのではなく、僕が作品の解説をするかたちだった。