COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
170 アニメ様日記 2018年8月26日(日)~

2018年8月26日(日)
早朝の新文芸坐に。着いた時にはオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 106 『この世界の片隅に』二度目の夏」の終盤だった。いつものようにイベントの最後を見届ける。その後は事務所で「この人に話を聞きたい」の原稿。

2018年8月27日(月)
昼までに「この人に話を聞きたい」の本文を仕上げて、午後にリード、注、プロフィールを書く。「この人に話を聞きたい」の第200回は諏訪道彦さん。諏訪さんに前回、登場していただいたのが「アニメージュ」1999年3月号(VOL.249) 掲載の第5回だから、19年ぶりの登場だ。200回目に相応しい内容になったと思う。

2018年8月28日(火)
朝の6時に公園へ行き、ワイフが猫と戯れている間に軽くポケモンGOをやっていたら、スマホふたつ持ちの外国人の青年が現れた。まもなくレイドバトルが始まって、その青年に「やらないの」と聞かれたのだけど、周りにポケGO者は僕と彼しかいないようだ。「この人数だと無理じゃない?」と言い返したら、不満そうだった。数分して参加者が数人現れたので、レイドに参加。レジロックを倒して、ゲットもできた。彼がゲンコツをこちらに向けたので、ああ、映画とかでよく見るあれかと、こちらもゲンコツを出してぶつけ合う。彼はgood luck的なことを言って立ち去っていった。次のレイドに向かったのだろう。
新文芸坐で「エレファント・マン」(1980・米=英/124分)を観た。特集「鬼才 デヴィッド・リンチの世界」の1本。公開当時から本編映像の抜粋は観ていて、なんとなく内容を知ったつもりになっていたのだが、想像していた内容と随分違った。シネスコ作品だったのも意外。主人公が病院側に受け入れられるまではかなりよかった。その後が悪いわけではないけれど、演出的な緊張感が維持できていない印象だった。いや、公開時の観客はモチーフに圧倒されて、そんなことは思わなかっただろうけど。新文芸坐の花俟さんによればデヴィッド・リンチ作品のお勧めは「ロスト・ハイウェイ」「マルホランド・ドライブ」だそうだが、今回の特集では観ることができなかった。次があったら観たい。

2018年8月29日(水)
編集部スタッフの数人はササユリカフェの「黄瀬和哉展」の設営。一方で、事務所のプリンター(複合機)とFAX(本当はこちらも複合機)を新しいものと入れ替える。その前に、二階のFAX周りを片づける。

2018年8月30日(木)
『劇場版 のんのんびより ばけーしょん』を観た。71分と尺は短いし、ドラマチックではない。むしろ、アンチドラマチックな作品。演出はポイントを抑えているし、全体の構成も、モチーフのセレクトも上手い。情緒もある。主人公達が沖縄に遊びに行く話なんだけど、観客も「旅をした気」になれる。それから、二箇所か三箇所「その場面の空気」のようなものが分かるところがあった。「あ、この場所は涼しいんだな」とか「水が冷たいんだろうな」とか。それもよかった。

2018年8月31日(金)
ネットで『BORUTO NARUTO NEXT GENERATIONS』『ポケットモンスター サン&ムーン』の放送が日曜夕方に移動することを知る(僕が観た記事は8月30日18時に配信されたもの)。これでキー局の19時代に放映のアニメは『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』だけになるはず。
新文芸坐で「イレイザーヘッド」(1976・米/89分)を観た。これも特集「鬼才 デヴィッド・リンチの世界」の1本。この映画については、なんとなく観たつもりになっていたのだけれど、上映が始まってから初めての鑑賞であることに気づく。僕が「こんな話だ」と思っていたのは、完全に妄想だった。これが1976年に公開されたなら、それはショッキングだったろう。この後に「エレファント・マン」を作ったというのも面白い。デジタル上映で映像は鮮明、音響もよかった。

2018年9月1日(土)
今日から9月。1月から8月もかなり忙しかったのだけど、今から12月までで、8月までと同じくらいの仕事をこなさないといけないようだ。ジョーダン・ベス風に言うと「なんてこった。この空域には、今まで撃墜した数と同じだけの戦艦がいる」。昼に吉松さん、今石さん、ワイフと食事。
その後、新文芸坐で「幻の湖」(1982/164分)を観る。「追悼 橋本忍/加藤剛」の1本。噂通りの内容で、大筋は知っていたけれど、それでも驚くしかない映画だった。クライマックスで主人公が、愛犬の仇と走り、追い抜いたところであるセリフを言うのだけど、客席で笑いが起きていた。内容はとんでもないんだけど、撮影はしっかりしていて、いい画が沢山あった。大筋以外で驚いたのは、主人公のソープランド(公開時の呼称はトルコ風呂)での同僚だった金髪の女性が、実はアメリカから来たスパイで、簡単に日本人のある個人情報を手に入れられる立場にあり、NASAにも通じているということであった。