COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
155 アニメ様日記 2018年5月13日(日)~

2018年5月13日(日)
ネット配信で『ゲゲゲの鬼太郎[第6期]』を、改めて1話から5話まで観る。その後、オンエアで7話「幽霊電車」を観る。かなり出来がいい。ブラック企業や学生のいじめなどを採り入れており、今風になっているし、ちゃんと怖い。ビジュアルにも力がある。昼から吉松さんと『宇宙よりも遠い場所』と縁のある居酒屋で打ち合わせ。「アニメスタイル013」のこととか、『宇宙よりも遠い場所』のこととか。

2018年5月14日(月)
11時から阿佐ヶ谷方面で打ち合わせ。13時から事務所で打ち合わせ3本立て。17時半から新文芸坐で打ち合わせ。朝から『メガロボクス』を1話から観る。放映が始まった時から思っているのだが、設定がまるで違うのに、かなり『あしたのジョー』っぽい。それが面白い。午後は昨日の「仮面ライダービルド」「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」『ちびまる子ちゃん』『サザエさん』の録画を再生しながら作業をする。月曜の午後に、ニチアサや日曜の顔ともいえる番組を観るのはなんだか新鮮だった。僕の場合は、ライダーと戦隊は平日昼間に観たほうが印象がいいかもしれない。

2018年5月15日(火)
午前中に「高畑勲 お別れの会」に。前にコラムに書いたけれど、僕は『火垂るの墓』の制作時に鈴木敏夫さんに「制作進行をやらないか」と言われたことがある。僕は高畑勲さんには取材をする機会もなかったが、もしも、あの時に制作進行をやっていたら、色々とお話をうかがうこともあったのだろうな。そう思った。

2018年5月16日(水)
ひたすら、「アニメスタイル013」の素材の整理、ページ構成、スケジュールの確認。それから、『僕のヒーローアカデミア』の1期を観る。

2018年5月17日(木)
今度は『僕のヒーローアカデミア』2期の前半を観る。23話「轟焦凍:オリジン」は本放映時にも観たけれど、1話から順に観ていって、この話を視聴したほうが感動するな。試写会で『ニンジャバットマン』を鑑賞。アメリカではネット配信がメインの作品だそうだが、ネット配信がメインのものとしては100点満点の仕上がりだと思う。イケイケな内容については、中島かずきさんのカラーが濃いのだろう。3DCGのキャラクターの造型、動かし方もよかった。作画マニア的にコメントしたいところもあるのだが、公開までは触れてはいけないらしいので、それについてはまた改めて。今までショートアニメを中心に活躍してきた神風動画が、2018年に『ポプテピピック』と『ニンジャバットマン』を世に送り出した。どちらもパンチが効いた作品だった。今後の作品にも期待したい。

2018年5月18日(金)
『僕のヒーローアカデミア』2期後半を観る。それ以外はとにかく仕事。観に行きたかった映画に行きそびれる。年に20回くらい思うのだけど、もう少し仕事が早ければ、もっと映画館で映画が観られるんだけどなあ。印刷会社から、これから作る原画集の束見本が届く。今回は紙を変えて3バージョン。束見本ができあがると「夏が近い」と思う。
映画に行けなかったとか書いているくせに、「だがしかし」の原作最終巻がKindleで配信された途端に読んでしまう。僕の予想とは随分違った最終回だった。最終回では、誰かと誰かの別れが描かれるだろうと思っていたのだ。モラトリアムの終わりが描かれるのだろうと思っていた。そうではなかったけれど、ファンの気持ちにそった最終回になっているのだろうと思う。ちなみにハジメちゃんが好きでした。

2018年5月19日(土)
ネット配信で『ゲゲゲの鬼太郎[第6期]』の6話「厄運のすねこすり」を観る。これは力作。「ザ・東映」という感じ。観てから気がついたけど、この話数は放映された時にSNSで話題になっていた。自分の意志と関係なく、人間の気力を奪い取っていまう妖怪すねこすりのシロと、彼を可愛がっている老婆マサエ、そして、マサエの息子である翔の物語。悲劇的な内容であるのだけれど、むしろ、互いを思いやる気持ちを描いているのがいい。脚本も演出もいい。作画もいい。話の構成については、余分な段取りを端折って、観せたいところをたっぷり描いているところがいい。ラストシーンで、鬼太郎が無言で山を観るカットもいい。脚本は井上亜樹子、演出は古賀豪、作画監督は小泉昇。なお、テロップでクレジットされた原画マンは小泉昇と泉恭子の二人のみ。