COLUMN

141 アニメ様日記 2018年2月4日(日)~

2018年2月4日(日)
この日の昼に阿佐ヶ谷ロフトAで「第141回アニメスタイルイベント アニメ様のアニメ語りvol.1」を開催。深夜から第1部のレジュメを書き始めたが終わらず、開演前の楽屋で書き上げる。第1部がメインパートの「アニメ様の『ベルサイユのばら』語り」。50分かけてみっちりと『ベルサイユのばら』について語った。この数日の再視聴で新たな発見もあり、それも盛り込んだ。きちんと話せたかどうかは別にして、自分にとって達成感のあるトークだった。
 第2部の「アニメ様語り放題!」はラフな感じで最近のアニメの話。『ガールズ&パンツァー』と最近のアニメの作劇についてなど。第3部の「データ原口コーナー」は「日本アニメーション映画史」著者である山口旦訓さんについてと、日本最初のTVアニメシリーズ『マンガニュース』についての最新情報。このコーナーで「マンガニュース」のプロデューサーである魚谷忠司さんが来場され、当時のノートを見ながら、毎日の制作スケジュールなどについて語っていただいた。『マンガニュース』は全てのエピソードが切り絵アニメだったようだ。そして、同番組のスタッフについても色々と判明した。第4部の「アニメ雑誌・ランダム・トーク」はサムシング吉松さんが選んだ過去のアニメ雑誌をネタにしてフリートークを展開するコーナー。これは企画も吉松さん。
 今回の「アニメ様のアニメ語りvol.1」はバラエティ番組的にいくつかのコーナーでひとつのトークイベントを構成する企画だ。原口さんによるトークは、このくらいのボリュームのほうがよいかもしれない。  

2018年2月5日(月)
アニメーターの高木弘樹さんが亡くなったことを知る(ご遺族とXEBECによるネットでの発表は2月9日)。ついにお会いすることはなかったが、お仕事は沢山拝見してきた。Twitterでも何度もお話をさせていただいた。光栄なことに、僕が「WEBアニメスタイル」で連載していた「アニメ様365日」を応援してくださっていた。この日の打ち合わせの後、事務所のスタッフと学生編集スタッフのそれぞれに『魔法の天使 クリィミーマミ』の頃の高木さんのお仕事について話をした。心よりご冥福をお祈り致します。  

2018年2月6日(火)
「アニメスタイル013」で、あるコマーシャルについての取材。メイキングについての謎が解明した。  

2018年2月7日(水)
昨日始めた「設定資料FILE」の構成が終了。先日のイベントで使うために注文した『ベルサイユのばら』のLDが届いた。要するにイベントに間に合わなかったのだ。イベントでも話したようにLDのジャケットイラストは、荒木伸悟さんではなく、杉野昭夫さんが描いている。『ベルサイユのばら』はシリーズ中に画風が変化しているため、作画監督が交代したと勘違いしているファンがいるのだが、LDで杉野さんがイラストを描いたために誤解が深まったのではないかと思っている。  

2018年2月8日(木)
「この人に話を聞きたい」のテキスト作業をはじめる。午前中はWOWOWの『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』の一挙放送を観ながら、キーボードを叩く。書店で「デザインのひきだし33」を購入。「33」は「箱・袋・シール・包装紙・紙タグなど 梱包・包装に使う紙もの・刷りもの大特集」である。今回は見た目からしてトバしている。すでに雑誌ではない。何に近いかというと、モナカである。モナカの皮みたいなものが表紙なのだ。モナカの皮の中には雑誌本体だけでなく、付録も入っている。付録は特集で取り上げられている「レーステープ」や「オフセット印刷缶」の実物などが袋にまとめられている。雑誌の中身も「薄紙印刷でつくった包装紙」の綴じ込みなど、ページをめくると驚きがある。最近は「出版界のすごいもの」を実感するために「デザインのひきだし」を購入している感じだ。晩飯は『けものフレンズ』コラボのラッピング店である、なか卯の池袋サンシャイン店でうどんを食べた。店の外側のラッピングもかなり派手なんだけど、店内のデコレーションもなかなかのもの。食事をしているとサーバル役の尾崎由香さんの店内放送が流れてきて、イベント感が高かった。  

2018年2月9日(金)
「この人に話を聞きたい」のテキスト作業を続ける。昨日に続けて、WOWOWの『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』を流しながら作業。今日は最終回までの数話を観た。本放映時には最初のTVシリーズとのテイストの違いが気になっていた。今回の再見で、やはりテイストが違うのを再確認。原作準拠かどうかということは別にして、テイストの違いは間合いの取り方や、曲の付け方で生じているのかもしれない。今回はテイストの違いは気にならなかった。終盤の展開についての記憶が薄くなっていることもあり、楽しめた。  

2018年2月10日(土)
三連休1日目。バンダイビジュアルとランティスが合併し、社名が「バンダイナムコアーツ」になるのだそうだ。バンダイビジュアルという名前がなくなるのは寂しい。「この人に話を聞きたい」の原稿を仕上げて、編集部スタッフに校正をしてもらい、チェックに出す。
 夜は自宅で、Blu-ray BOXの劇場版『美少女戦士セーラームーンR』を観る。大変に映像が綺麗で、セルがそのまま動いているようだ。ただ、細かいことを言うと、セルの現物よりも彩度が上がっている気がする。これはモニターの問題であり、モニターの調整によっては「セルそのもの」になるのかもしれない。改めて観ると、観念的な映画だ。当時から分かっていたことだけど、今はそれを強く感じる。それから、フィオレが記憶以上に渚カヲル的。いきなり現れてわけのわからないことを言うところとか、同性に愛情を注ぐところとか。しかも、回想シーンで地場衛を演じているのは緒方恵美さんだし。