COLUMN

第518回 イボと作画と最終回

イボを切除してきました!


 術後、痛くて口が7割しか開かず、飯が食いづらい食いづらい。けど休んでる暇はありません。なぜなら『ベルセルク』最終回の作画が大忙しだから! 以前某プロデューサーに言われました。

板垣さんは現場で最前線を突っ走り過ぎなんですよ。監督ってのは本来、最後尾で作品を守る立ち位置でしょう?

とか。うーむ、なるほど。それも一理ある。というか正確に言うと「そーゆー管理で成立する現場もある!」です。コンテ切って打ち合わせして発注したら上がるのを待つだけ。そもそも、その某Pにも言ったんだけど「そんな現場で作った事ない、俺!」と。しかし、それは決してPのせいではなく、すべて「自分のせい!」だって自分の名前にお金を集める力がなく、スタッフを集める人望もない。それを他人のせいにしたってカッコ悪いだけ!

どのような悪条件でも、作品の出来不出来の責任はすべて俺がとる!
そう言えない人は監督名乗っちゃダメ!!

そうだからこそ、スタッフは監督のワガママを少〜しだけ聞いてくれるんだと思いますが、どう?
 あとまぁ、ぶっちゃけ板垣は現場が好きなんで、俺の画がまだ使えるんなら若手に交じって原画描きたいんです。そのうち必ず「板垣の画なんて必要ない」と言われるんだから、そう言えるまでは描かせてもらえたらなぁと。それと若いスタッフには、そんな先頭に立ってもがく今の俺を見て、

責任をとれるって楽しそう、俺(私)も責任を負いたい!

と思ってもらえたら嬉しい限りです。だってアニメ作りは、本当にどこを切り取ってもシンプルに面白いので、皆ただ原画だけ描いて喜んでないで、コンテでも監督でもドンドン「やりたい!」って手を挙げればもっと楽しいですから。って、ああ、また中途半端だ。

 そんなわけで『ベルセルク』の作画に戻ります(汗)! 短くて申し訳ありません。