ようやく『沖ツラ』11話です(何ヶ月やってる?)。この話は演出処理が長谷川千夏さん。そして、
コンテは相変わらず、俺がだいぶ直しています!
おそらく無駄な段取りが多かったのだと思います。不用意に作画高コストなコンテを放置すると、後で作画が苦しむだけですから。特に足下まで全身を入れた歩きのカットは、「ここぞ」という意味のある場面のみでいいんですってば! ちなみにカット繋ぎのテンポを良くするためもあって、コンテ尺もほぼ全部自分で取り直してます。「だったら最初から尺打たせなきゃいい」と仰っる方がいるかと思いますが、シーン単位でも総尺でも、コンテ担当者がどこに重きを置いたかを確認するためにも必要な行程なのです!
と、これを書きかけたところ、ネットニュースで芝山努さんの訃報を目にしました。芝山さんと言えば、
俺がいちばん観ていた頃の劇場版『ドラえもん』の監督!
です。もちろん、アニメーターとしても『ど根性ガエル』(原画・作監)や『ガンバの冒険』、劇場版『ルパン三世 ルパンVS複製人間』(レイアウト)など、アニメ史に残る傑作に携わった、正にアニメ界の巨匠。
古巣のテレコム(・アニメーションフィルム)で、映画『おじさん改造講座』(1990年)の監督・キャラクターデザインをやられてて、先輩方からその巧さ・速さ、そして人柄の面白さまでよく聞かされてました。田中敦子さんから聞いた話で、
作打ち(原画の打ち合わせ)の時、難しそうなところを「芝山さん描いて!」とレイアウト用紙を渡すとすぐさまその場でササッと描いてる!
のだそう。さらに監督の傍らスポーツ紙で『おじさん改造講座』のタイアップ2コマ漫画も連載してたらしいです(ちなみにその4年後に板垣はテレコム入社)。シンエイ(動画)の方では毎年、劇場『ドラえもん』の監督がある訳で。同時期日本アニメーションの『ちびまる子ちゃん』の監督も始まっていたはず。
印象的と言うか、本当にビビったのは劇場版『ドラえもん』の芝山さんコンテを初めて見た時。ある日、テレコムが劇場『ドラえもん』にお手伝い(動画?)に入った際、スタジオの設定置き場にコンテが置いてあり、捲って愕然! めちゃくちゃ画が巧い! ほぼ漫画家の境地! よくあるキリキリした神経質な清書画じゃなく、自然で滑らか!
と言うか、ハッキリ言うと芝山コンテの画で映画が見たい!
と思ったくらいでした。
ついに自分は芝山さんに直接お会いすることがなかったのですが、以前「大塚康生 画集」の“大塚さん米寿おめでとう”サイン色紙コーナーでご一緒できた(?)ことが唯一の同席かと。
芝山努さま、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。