6話も沖縄知識満載で楽しい話数でした。こちらは大人数のキャラを巧くカットを割って、作画のカロリーを抑える工夫をと、これまたコンテで、結構手を入れさせてもらいました。
思い出されるのは冒頭、ファーストテイク(TAKE 1)では、なぜか比嘉・すず姉妹が門の前で出迎えていたので、「ここ玄関でしょう?」と俺の方でレイアウト(背景原図)を描き直して、演出・背景スタッフに指示、“玄関でのお出迎え”に変更しました。本当にコンテでも“玄関”と記してあったのになぜ、いつの間に門前に変更したのでしょう? だってその前にすでに居間に比嘉一族が集まっているってことは、“勝手知ったる”云々で門は開けっぱで通過して~の玄関では?
親戚一同でテーブルを囲んでいるカットも、TAKE 2でかなり調整した記憶があります。たとえ“止め画”でも、こういうシーンで日常感のある画が描ける人ってアニメーターの中でも限られているモノで、失敗したら俺が見本を見せるしかないのです。
個人的に“沖メモシーサー”解説での「ひざまずきしとけ~」が好き!ハライチ・岩井さんも仰ってたとおり、小桜エツ子さん最高です!「反省中……」の小シーサーは正座の足が失敗していたので、こちらも自分で直しました。
喜屋武さん・比嘉さんの「マドモアゼルんちゅ」はよく分からないけど笑いました。
比嘉のおじぃ役は(2話のご自身役)から引き続き、具志堅用高さん! めっちゃ良い!
何度聴いても笑えます。頭に荷物をのせたお姉さんは、音響監督・納谷僚介さんより「イメージ画だけど、おじいさん(具志堅さん)に入ってるなら、この女の人にも欲しい~」と提案されて、その場にいらっしゃった、方言指導の譜久村(帆高)さんに「やりません?」と、俺が振った気がします(笑)。
『沖ツラ』は、こういうムチャ振りをサラッと提案できるくらい和やかで楽しい、そして、リラックスしたアフレコ現場で本当に楽しかったのです!
で、また短くてすみません。そろそろ『キミ越え』に戻ります。