前回の続き『沖ツラ』OP話。
c-005、006、007は森亮太君の原画で、作監を板垣。森君は我社随一の動かし系アニメーターで、今回も良い仕事をしてくれました。実はこの踊りバックの沖縄コラージュは指定が大変で、作画以外のスタッフからするといわゆる“ズルい1カット”というヤツ。各カットそれぞれBGは4枚ずつで、撮影指定も同じく4枚ずつ。ちなみに撮影指定&タイムシートはc-005のほうを俺が書き上げて、それを森君に「こんな感じで006、007はお願い~」とお任せ。仕上げ素材も結構な数。皆さんのお陰で密度の高いものになりました!
c-008 これは板垣担当、と言いうほどのことではなく、レイアウトと撮影指定・タイムシートを提出して終わり。ちなみにサブタイトルは全部原作者の空(えぐみ)先生が出してくださり、俺の方から“第○話~”ではなく、これも“沖縄の数え”でくださいと提案させていただき現在の形になりました。
c-009、010 新人の堤直哉君に原画を振り、作監を篠衿花さん。実はここの歩きはダンスの振り付けの一部。ダンスムービーをご披露できる機会がありましたら確認してみてください。c-010の方は堤君上り、一度ボツにさせて貰いました、元気がなかったから。で、自分の方でザーっとラフを描いてそれに合わせてもう一度原画を描き直し、篠作監へ。
c-011 篠さんの直原画(作監不要)。鉄さんのポーズもダンス振り付けより。
c-012、013 こちらは本作のキャラクターデザインを担当した吉田智裕君の原画。で、「もう一息“元気”に」と篠作監入れてフィニッシュ。実はここも振り付けの一部。以外にこのOP、そこそこダンスで埋まっているのです。
c-014 また山本(直幸)君の原画に、板垣作監。修正大変で、本人に色々注意しました。多くは語りません。
てとこで、「何?」と思われたアニメ業界人の方、いらっしゃるのではないでしょうか? 作監はカット毎バラバラで、キャラデ担当が描いた原画を作監がさらに修正したり、実務上もクレジット上も総作画監督はなし。これが、今回の板垣——もう一つの役職“作画プロデューサー”です。つまり、全作画工程を、言わば交通整理する役割。
……時間です(汗)。詳しい事はまた次回。