COLUMN

第793回 やはり、色々考えます

 ラッシュ・チェックをしては、リテイクをいくつか出し、自分も参加して直す。そして、またリテイク上りを確認する、が繰り返される日々。何年やってきても楽しくもあり、悔しい思いもすれば悲しい思いもする“納品”とは本当に悲喜こもごも。
 監督の自分としては、

すべてを受け入れる覚悟をする儀式!

スタッフ一同精いっぱい作ったフィルムが完成する瞬間——その労をねぎらいこそすれ、自分の不満は決して言わないようにしています。そりゃあ、正直言うと思ったとおりになっていないことは多々ありますが、それでもすべてを受け入れて、次に進むのです!
 当然、俺も人間ですから不満が爆発してしまいそうになった時もありましたが、そんな時は“それもこれも己の力不足に起因した事態ではないか?”と自分を省みるようにしています。そうすると、「じゃあ次はこうしてみよう!」と新たな作戦が生まれてきます。その繰り返しの“監督20年間”です。じゃ、また——。