COLUMN

第782回 出﨑『コブラ』30年振り?

 現在、観に行きたい映画は色々あるけど、それらよりも真っ先に行きたい

公開40周年記念 特別4K上映
『SPACE ADVENTURE コブラ』!

 勿論、出﨑統監督作品です。公式で“40周年”と謳ってるのに、なぜ自分に取っては「30年振り」なのか?
 憶えている方もいらっしゃると思いますが、本公開の1982年からほぼ10年後の1992年、“ビデオ&LD発売記念上映”がテアトル池袋で行われ、自分はそれを観て以来だからです。
 逆に本公開のリアルタイム時、俺はまだ8歳とかで、劇場には『コブラ』より『ドラえもん』を観に行くのが当然という年代。その後、水曜ロードショー(『金曜~』の前番組)で、『あしたのジョー2』を観て以来の出﨑ファン入り、の順番なので、出﨑劇場初体験は17歳の時のテアトル池袋、となる訳です。
 その上映期間と東京デザイナー学院の説明会の日が重なっていたので、当時喜び勇んで上京~御茶ノ水で学校説明会に参加し、その足で池袋へ。観ましたよ、大画面で『コブラ』を! 体感しましたよ、躍動感ある出﨑アニメを!
 繰り返しPANやダイナミックな流背引きなどに代表される出﨑演出も「大画面で観ると目が回る?」とか想像してましたがそんなことは全くなく、眼前で次々に繰り広げられる画面の楽しさに酔いしれた100分間でした。その後、劇場版『BLACK JACK』(1996年)も興奮の連続で3回劇場に行きました!

出﨑作品程、「観て感じる」と言う楽しみに満ちたアニメを自分は未だに知りません!

で、今回公開されている“4K”版は30年のテアトル池袋や4K Blu-ray版(当然購入済)とは、また違った“体験”をさせてくれるに違いありません。でも……、

 PVも公開になり、納品も始まった総監督としての責任上、4K『コブラ』に限らず他の映画も観に行っている暇が無いのです。ごめんなさい、出﨑監督! もう少しスタジオ(現場)を育てて、自分が付いていなくても回るようになった時、またやって欲しいな。