編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年7月11日(日)
この日の『ONE PIECE』は982話「カイドウの切り札 飛び六胞登場」。画作りが凝っていて、観ていて楽しかった。特にラストがよかった。演出は石谷恵さん、作画監督が涂泳策さん、斉藤圭太さん、北崎正浩さん。
昼は新宿の焼肉屋に。各テーブルに蛇口があって、そこから自分でサワーを注いで呑む形式の店だ。前の非常事態宣言中に見つけて、ワイフが入りたがっていたのだ。明日からまた非常事態宣言となるので、慌てて駆け込んだ。自分で注いで呑むのは面白かった。肉をこんなに食べたのは久しぶり。当然、あすけんの数字は大変なことになった。午後は事務所に戻って、簡単なテキスト作業など。
僕が知っている限り、紙媒体ではあまりスタッフのインタビューがなく、ネットではいくつも記事があった某劇場アニメ。これって10年後とかに取材記事を参照しようとしても、ほとんど消えてしまっているのではないかなあ。それでも取材記事がないよりはいいんだろうけど。
2021年7月12日(月)
仕事の合間に、新文芸坐で「3-4X10月」(1990/96分)を観る。プログラム「乾いた銃声/虚無の闇 北野武と黒沢清の暴力」の1本。作品としては成功しているとは思えないけれど、つまらないわけではない。キッチュな魅力がある。事務所に戻ってデスクワークの続き。30分で終わるかと思ったある記事の企画書に90分もかかってしまう。
2021年7月13日(火)
バルト9の午前8時からの回で『劇場編集版かくしごと ―ひめごとはなんですか―』を観る。バルト9で映画を観たのは久しぶりのはず。
2021年7月14日(水)
Zoom打ち合わせ中に、事務所が入っているビルのオーナーさんがやってきて、水道の事故があったことを知る。事故の対応はオーナーさんと事務所スタッフに任せて、自分は取材に。13時から羽原信義さんにインタビュー。羽原さんの取材はかなり久しぶりだった。SNSで世間話はしているんだけど、リアルで話をしたのも久しぶり。取材場所近くの遊歩道を歩いてから事務所に戻る。
『ゲキガンガー3』のイラストで、再録時に僕が「レイアウト」の役職でクレジットされたものがあるらしいと最近知った。発注ラフのことかなあと思っていたけど、確認したら、そのイラストは発注ラフを描いていないものだった。そもそも『ゲキガンガー3』で発注ラフは描いてないのではないかなあ。発注ラフを「レイアウト」と表記するのも違うと思うけれど。ちなみに『機動戦艦ナデシコ』ではかなり発注ラフを描いている。
確認することがあって「こんなこともあろうか」と段ボール箱には入れないで、倉庫のラックに並べてあった「別冊COMIC BOX」のスタジオジブリ関係の特集号をひっばり出す。それにしても濃いなあ。「これぞ、雑誌」って感じだ。
2021年7月15日(木)
新文芸坐で「あのこは貴族」(2020/124分/DCP)を観る。プログラム「映画監督・岨手由貴子の魅力 グッド・ストライプス | あのこは貴族」の1本。ロードショー時から、この映画の評判はSNSで目にしていて、自分は作品のターゲットから外れているだろうと思っていたのだけど、結構やられてしまった。若い頃に観たらかなり「痛さ」を感じたと思う。物語としてはあまり痛くないのだけれど、物語以外の表現の部分がグイグイきた。分かりづらい感想になったけれど、とてもよくできた映画だった。事務所に戻ってデスクワーク。書籍の企画書を書いた。
2021年7月16日(金)
ダイエットは続いている。起床時の体重が69.6キロ。遂に60キロ台に突入した。60キロ台になった記念に新しいTシャツをおろす。午前中の散歩時にApple Musicで富田勲のプレイリストを聴く。富田さんのアルバムは10代の頃に聴きたかったのだけれど、なかなか聴く機会がなかった。Apple Musicには富田さんのアルバムが何枚もあった。これは贅沢だなあ。
グランドシネマサンシャインで、ワイフと「ブラック・ウィドウ」【IMAレーザーGT字幕】を観る。ワイフはかなり楽しんだようで「今までのマーベル映画で一番好きかもしれない」とのこと。僕のほうはまあまあ、かな。
2021年7月17日(土)
トークイベントの前にワイフと、デイユースで予約を入れたホテルバリアンリゾート新宿本店に。非常事態宣言で店で呑めなくなったので、「部屋呑み」を売りにしているホテルで呑んでみることにしたのだ。ワイフがホテルでのんびりしている間に、自分はロフトプラスワンに。時間に余裕があったので、話題の「新宿の猫」を見に行く。途中で先に「新宿の猫」を見た片渕さん達とすれ違う。「新宿の猫」って「そこに本当の猫がいるみたい」ではなくて、「ブレードランナー」的な感じなのね。電脳的と言えばいいのかな。12時から無観客トークイベント「第177回アニメスタイルイベント ここまで調べた片渕須直監督次回作【覚えておいてほしい人の名 編】」を開催。直前になって前野秀俊さんが出演できないことが分かって慌てる。イベントの最後には、片渕さんがプロデューサーを務めている「由宇子の天秤」についての話題も。イベント終了後、少し歩いてからホテルに戻る。ワイフと呑んで食べる。注文してから酒や料理が届くまでにちょっと時間がかかるので、居酒屋と同じというわけにはいかないが、自宅で呑むよりもずっといい。