COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
310 アニメ様日記 2021年5月2日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。
2021年5月2日(日)
この日の作業は、月曜以降の編集作業の整理、素材の確認など。自分の原稿は翌日以降で。Kindleで「新婚よそじのメシ事情【カラー増量版】(3)」を読了。まさかの展開。驚きつつもちょっと感動。知り合いのご夫婦のおめでたとも、ちょっと違った感情だなあ。『宇宙戦艦ヤマト』の続きを観る。やはりメチャメチャ面白い。

2021年5月3日(月)
散歩中に、何故かワイフにOVAの歴史について説明する。
大物原稿に手をつける。こういった感じの原稿を書くのは相当に久しぶり。ノリを取り戻すまでに時間がかかりそうだ。
『宇宙戦艦ヤマト』を25話まで観る。1970年代に観た印象とも、その後に観返した印象とも違う。1980年代に観返した時に垢抜けないと思った部分を、今では魅力として感じたり。ああ、この部分は『宇宙戦艦ヤマト2199』では上手くやっていたなあと思うところもある。
最近、AmazonでCD「ANIMEX 1200シリーズ」を次々に購入している。ウォーキング時に、ネックスピーカーでアニメのサントラを聴くようになって、買っていないCDや持っているはずだけど見つからないCDが欲しくなったのだ。この日に届いたのは「組曲 銀河鉄道999」と「TVオリジナルBGMコレクション 科学忍者隊ガッチャマン」「同・UFOロボ グレンダイザー」「同・宇宙海賊キャプテンハーロック」。

2021年5月4日(火)
「設定資料FILE」の構成に手をつける。素材を見てちょっと考えた後、とりあえず作業を始める。新文芸坐で「クラッシュ 4K無修正版」(1996・カナダ/100分/DCP/R18+/2K上映)を観る。ブログラム「車にまつわる危ない話 クラッシュ | ヒッチャー」の1本。日本で公開された頃、打ち合わせでこの映画が話題になった。僕は観ていなかったので、話題についていけなかったのを覚えている。そして、予想していた内容とは随分と違った。今回のは4K版だったけれど、レンタルVHSでブラウン管のテレビで観た方が「らしい」んじゃないかな。

2021年5月5日(水)
ワイフとの早朝散歩は続いている。この日は明治神宮を歩いた。午前5時過ぎの山手線で代々木まで移動して、代々木から明治神宮に。本殿まで歩いて参拝。その後、代々木公園に行ってお茶を飲み、また明治神宮の中を歩いて代々木駅に。早朝の明治神宮に行きたいというのは昨年からのワイフの要望で、それがようやく実現した。
「設定資料FILE」の構成の続き。次号の「設定資料FILE」は『映画大好きポンポさん』だ。この作品の売りは、タイトルにもなっているポンポさんなんだけど、ポンポさんの設定画は1枚しかない。立ちポーズと表情が1枚にまとめられているうえに、服の替えがないのだ。それに対してジーンやナタリーは衣装換えがあるので、数点ずつ設定画がある。これを素直に構成してしまうと、誌面において、ポンポさんよりもジーンやナタリーの面積のほうが大きくなり、結果としてポンポさんの印象が弱くなってしまう。資料集ならそれでいいのかもしれないけれど、「設定資料FILE」は作品を紹介する記事でもあるので、ポンポさんを目立たせなくてはいけない。という辺りが今回の腕の見せどころだ。
シネマ・ロサで、ジャン=ポール・ベルモンド主演の「大頭脳」を観る。確かにジャン=ポール・ベルモンドはルパンっぽいし、コブラっぽい。「大頭脳」はあらすじだけ取り出すと面白いけれど、映画としてはあまり面白くはない。ただ、劇中で展開する作戦はこの映画が作られた頃だと、斬新なものではあったかもしれない。吹き替えが観たいのでBlu-rayは購入しよう。

2021年5月6日(木)
作業が片付いたら午後から映画に行くつもりだったけれど、連休明けで用事が多かったために断念。WOWOWの『あしたのジョー』を観る。36話のゴルフ場で力石がランニングをしているシーン。望遠で撮ったイメージのカットがあるなあ。1シーン内でレンズを換えている想定だろう。出崎さんのコンテ回。

2021年5月7日(金)
ある方からのメールで、アニメージュでお世話になった亀山修さんが亡くなられたことを知る。僕が駆け出しの頃にお世話になった方だ。10年ほど前に電話で話をしたのが最後になった。心よりご冥福をお祈り致します。

新文芸坐で「散歩する霊柩車」(1964/88分)を観る。プログラム「映画デビュー70周年 西村晃のスーパー演技!!」の1本だ。かなり面白い。騙し騙されが延々と続く構成で、中盤までは展開が読めなかった。クライマックスまでくると「最後にあいつがなにかするな」と分かっちゃうんだけど、それでも楽しめた。物語の大半がある一夜の出来事なんだけど、一晩に事件が起こりすぎだろうとは思った。音楽は菊池俊輔さんで、曲を聴いているだけでも楽しかった。菊地さんとしてはデビュー数年後の仕事なのね。ベタベタな曲の付け方もいい。西村晃さんの特集上映だけど、奥様役の春川ますみさんも強烈。ちょっと不気味さを感じさせる渥美清さんも印象に残る。

2021年5月8日(土)
昼間は散歩と原稿。夕方に吉松さんとSkype呑み。
かなり久しぶりに『花咲くいろは』を視聴。1話を観て『若おかみは小学生!』のようだと思ったけれど、『花咲くいろは』より『若おかみは小学生!』の原作のほうが古い。『花咲くいろは』は「地に足がついたドラマ」と「深夜アニメ的なサービス」が入り混じらないでぶつかりあっている感じ。『花咲くいろは』7話はハッチャケ系で際立ったエピソード。気になって「月刊アニメスタイル」第6号のインタビューを読み返したら、ちゃんとこの話の脚本について聞いていた。偉いぞ、自分。