COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
256 アニメ様日記 2020年4月19日(日)

編集長・小黒祐一郎の日記です。

2020年4月19日(日)
午前10時くらいから料理をつくりながら焼酎を吞んで、つくった料理を食べながらまた吞む。日曜日らしいと言えば日曜日らしい。午後は事務所に入り、今朝の『ONE PIECE』『デジモンアドベンチャー:』を観ながらキーボードを叩く。それから、Amazon Musicを聴きながら、事務所のテーブル上などを片づける。過去の書籍の校正紙を捨てたり、最近の作業で使ったコピーを捨てたり。
この日記でも前に書いた西巣鴨の豚丼屋が、新型コロナウィルスの影響で閉店することを知る。これから通うつもりだったのに。残念だ。

2020年4月20日(月)
雨天のため、いつもは公園でやっているラジオ体操を自宅でやる。その後は散歩も行かず、ずっとデスクワーク。編集以外の仕事も進める。夕方、このところ人と話をしていないという吉松さんとリモート飲み会。ワイフも参加した。居酒屋で飲むのと違って「最近、これを買ったんだ」と言って、家にあるものを見せられるのが面白い。その後、事務所に戻ってデスクワーク。事務所スタッフのパソコンがモニターごとなくなっていて、何事かと思ったら、金曜に自宅に持って帰ったのだそうだ。そう言えば、会社のパソコンがあれば自宅でも同じように仕事ができると言っていたなあ。
『ちはやふる3』を未視聴分を観る。第十二首、第十五首、第十六首、第十八首で「監督協力」の役職で、いしづかあつこさんの名前があるけど、話数単位での助監督みたいな仕事だろうか。最終回は『4』をやる気満々の終わり方。アニメ『ちはやふる』は総話数「第百首」で最終回になるプランなのだろうか。『3』で総集編を「第十五、五首」としているのは『3』の最後を切りよく「第七十五首」にするためなのだろうか。

2020年4月21日(火)
散歩以外はデスクワーク。「パンスト 今石洋之マンガ全集」の作業が大詰め。他の仕事もいろいろ。ではあるが少しのんびりモード。いや、のんびりしていてはいけないんだけど。『宝島』を10話から観る。2019年5月25日に9話まで観たのでその続き。

2020年4月22日(水)
朝のラジオ体操の後、西友に。ワイフはこの数日、UCCのエヴァ缶を探していたのだけど、西友のレジ前にどっさりと置いてあった。ワイフは「あった!」と声を出す。3缶購入でクリアファイルがひとつもらえるとのことで、9缶も買っていた。帰路で「嬉しいなあ、嬉しいなあ」と何度も言っていた。翌日もあったらまた買うそうだ。
「パンスト 今石洋之マンガ全集」の編集作業が終了。「今石洋之アニメ画集」告知の準備。他にも「今石洋之アニメ画集」の作業がいろいろ。
『宝島』を最終回まで視聴。名作であることにかわりはないが、今の若い人が観たら「往年の名画」になるのだろう。この日記で前に書いたように、脚本段階では、ジムはもう少し大人びたイメージだったのかもしれない。シルバーは未成年だと思わずにジムに酒を呑ませたと言っているが、フィルムでのジムは見た目も言動も、いかにも少年といった感じだ。キャラクターデザインと清水マリさんの声で、脚本段階のイメージよりも幼い感じになっているのではないか。そして、ジムがもっと大人びた感じであったなら、物語は同じでも、シリーズ後半のシルバーとジムの濃密な関係に別のニュアンスが付加されていたに違いない。
それから『宝島』についてもうひとつ。『赤毛のアン』をマリラの目線で観るようになり、『エースをねらえ!』を宗方の目線で観るようになっても、『宝島』をシルバーの目線で観ることはできないようだ。

2020年4月23日(木)
ワイフはまたUCCのエヴァ缶を購入。今日の出勤は二階は自分ひとり、三階は事務スタッフがひとり。他は全員が自宅作業。来週もこの体制が続くはず。銀行に行くために久しぶりに駅方面に。閉まっている飲み屋の前でお兄ちゃんがマスクを売っていたり、ドン・キホーテの店員さんが「マスクが入荷しました」と道行く人に呼びかけていたり。
午前中に『MEMORIES』をながら観。今さら言うまでもないが「彼女の想いで」は画がよい。観る度に好きになる。「最臭兵器」は今までよりも面白く感じた。いや、面白いは適切ではないな。「楽しい」だ。続けて『さよならの朝に約束の花をかざろう』を観る。いやあ、いいなあ。井上俊之さんのパートもいいし、平松禎史さんパートの入り方も最高。『攻殻機動隊SAC_2045』がNetflixで配信開始。11話まで観た。ネットの反応は上々の模様だ。

2020年4月24日(金)
用事があって、テレワークになっているはずのデザイン事務所に電話をしたら、スタッフがいて、社長もいた。他のスタッフは自宅作業で、2人だけ出勤しているのだそうだ。世間話で「どこも大変だ」と話す。「今石洋之アニメ画集」の詳細を発表し、「アニメスタイル ONLINE SHOP」で「今石洋之アニメ画集 スペシャルセット」の注文受付を開始。「スペシャルセット」はコミックマーケット98で販売する予定でつくったものだが、「アニメスタイル ONLINE SHOP」での販売がメインになった。受付開始後、サーバーが落ちて、編集部スタッフが対応する。

2020年4月25日(土)
午前5時半にワイフとマンションを出て、池袋西口のドン・キホーテに。コロナ対策のための消毒液などを購入。その後はデスクワーク等。17時から吉松さんとリモート飲み会。
U-NEXTで、大島渚監督の「夏の妹」を視聴。1972年の映画だ。予想していた内容とは随分違ったし、受けとめきれないところもあった。それはともかく、映画の中盤で、主人公の素直子(栗田ひろみ)と鶴男(石橋正次)が飲み屋街を歌いながら歩く場面があって、2人が「シルバー仮面」の主題歌「故郷は地球」を歌う。これがなかなかいい。歌いっぷりがいいし、劇中の二人の関係を歌詞と重ねるかたちにもなっている。解説するのもヤボだけど、「アイアンキング」の静弦太郎が「シルバー仮面」の主題歌を歌っているわけだ。鶴男が立ち去る時に「ふふ、さすらい仮面だからね」と言うのも気が利いている(ちなみに「夏の妹」の公開日が1972年8月5日で、「アイアンキング」は同年10月8日から放送開始)。それから「夏の妹」の石橋正次は非常にチャーミングだった。