COLUMN

第480回 『ベルセルク』の作り方(2)

『ベルセルク』5話のアクション、一言「凄えっ!!」と思いました!

 原作の三浦建太郎先生にも喜んでいただけて、スタッフ一同本当に励みになります! 視聴者の方々にもCGならではのアクションシーンを存分に堪能してもらえたのではないでしょうか? こーゆーフィルムができると、監督は力いっぱいニヤニヤしてしまうもんです。特に俺自身は作画の人間——あの情報量のキャラにアクションさせる事の大変さ(というか現状のアニメ界ではほぼ不可能)を知ってる分だけ感動はひとしお。絵コンテ的には原作のコマ割りのイメージを最大限活かすカット割りにしたつもりでした。そして、そこに被さる

平沢進先生の劇中歌「灰よ」!!

ダビングで画と曲が合わさった時は「人間の身体ってこんなに鳥肌があったのか!?」と思うほど全身鳥肌が立ちました。ちなみにこの「灰よ」のフルバージョンを聴きながらだと、テンション上がりまくってマジ仕事がはかどりますから!
 あ、あとこのあたり一連の残虐&エロ描写やキャスカの○○描写については、皆さんもご存知のとおり、現在のTV放送コードではかなり際どい表現なんですが、これは自分が監督すると決まって最初の打ち合わせの時からプロデューサーさんらに

いや、むしろそこを戦う事こそが
『ベルセルク』アニメ化の第1歩でしょ!?

と檄を飛ばし(?)ました。その甲斐あってか、何とか表現させてもらえて、局プロデューサーの方々には最大限に感謝です!! 特にキャスカはあの状態が描けないとなるとドラマが崩壊するところでしたから。実際、あのキャスカが描写不可となった場合「どこか遠くの地で療養中とか」とプロデューサーのひとりが言いかけましたからね。

 ま、いろいろあります、アニメ作りは。