2015年10月31日（土）開催のオールナイトは「新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol. 74　アニメファンなら観ておきたい200本　『わんぱく王子の大蛇退治』と東映長編の名作」だ。長いタイトルだが、それにふさわしい歴史的な作品をそろえた。いずれも、アニメファン初心者にぜひ観てもらいたい作品ばかり。歴史的というと退屈そうと受け取られるかもしれないが、いずれも見応えのあるアクションが展開する作品だ。
　イベントのタイトルとなっている『わんぱく王子の大蛇退治』は、東映長編の里程標的作品で、シンプルでグラフィックなキャラクター、アニメーター各人のアイデアを集めたバラエティに富む場面描写、伊福部昭の土俗的で重厚な音楽と魅力たっぷり。大塚康生と月岡貞夫の２人が腕を振るったクライマックスは特に語りぐさになっている。
　ゲストには、国産商業アニメ研究の第一人者である原口正宏をお呼びした。初心者にもわかりやすく、上映作品の歴史的背景についてばっちり解説していただこう。
　今回上映する『わんぱく王子の大蛇退治』『太陽の王子 ホルスの大冒険』『長靴をはいた猫』『空飛ぶゆうれい船』は、４本ともスコープサイズで制作されている。しかも、貴重な35mmフィルムによる上映だ。劇場の大きなスクリーンで、フィルムの味わいと広い画面の魅力を堪能してもらいたい。なお、『わんぱく王子』のフィルムは、東京国立近代美術館フィルムセンターから提供していただいたものである。
　前売券は新文芸坐窓口・チケットぴあで発売中。

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