COLUMN

53 アニメ様日記(3)2015年03月23日~

2015年03月23日(月)

ワイフと一緒にシネマサンシャイン池袋で『劇場版 PSYCHO-PASS』を観る。公開開始から随分と経つ。観よう観ようと思っているうちに、こんな時期になってしまった。予想していたよりも「キャラクターもの」の映画だった。居酒屋でワイフと感想を話しあう。

2015年03月24日(火)

15時から荻窪で打ち合わせがあったので、また池袋から荻窪まで歩く。打ち合わせの後は南阿佐谷に。原口正宏さんと書籍版「TVアニメ50年史」のレイアウトについてメールでやりとり。三歩進んで二歩さがる。

2015年03月25日(水)

「アニメミライ2015」第3回評価委員会に出席。僕は今回の評価委員だったのだ。ちなみに評価委員はアニメミライの作品を評価するのではなく、アニメミライがプロジェクトとしてどうだったかを評価するのだ。僕は若手アニメーターを育成することと、プロダクションが自社企画でオリジナル作品を作ることを切り分けるべきではないかと考えている。委員会でもその話をした。

2015年03月26日(木)

『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』を最新話数まで観る。いやあ、楽しい。キャラクターが活き活きしているのがいい。正しいTVアニメだ。

2015年03月27日(金)

午後、バルト9で 『花とアリス殺人事件』を観る。試写でも観ているので2度目の鑑賞だ。最初は観ながら色々と考えてしまったが、今回は素直に楽しめた。チャーミングな映画だ。画づくりが粗いところも味わいだと思えたくらいだ。この作品のキャラクターは抽象度が低い。抽象性はアニメーションの魅力について考えるうえで重要なものだ。『花とアリス殺人事件』はキャラクターの抽象度が低いけれど、それゆえに獲得できた魅力がある。それは単なる「リアルさ」ではない。また、抽象度が低いのは、実写を元にして3DCGとロトスコープで制作したためにそうなった、というような単純な話でもないようだ。モチーフや、ドラマの組み方からして、抽象に向かっていないのではないか。この映画について考えることはスリリングだ。

2015年03月28日(土)

午前中はワイフと花見散歩。神田川沿いに歩いて。その後も桜のあるところをあちこち歩く。19時半にライター見習い志望の学生さんと待ち合わせをして、ファミレスで話をする。オールナイト「新文芸坐×アニメスタイルセレクションVol.66 藤原啓治さん、原恵一監督と観る映画『クレヨンしんちゃん』」。原恵一監督は昼間開催された別イベントの後、5時間も呑んでから楽屋に入った。「呑んでから行くかも」と言われていたのだけど、まさか5時間も呑んでくるとは(笑)。オールナイトのトークコーナーも、酒を呑みながらやることになり、コンビニにお酒を買いに行くことになった。買い出し部隊の1人が、さっきファミレスで話をしたライター見習い志望の学生さん。彼のアニメスタイルにおける最初の仕事は、藤原啓治さん、原恵一監督のためにお酒を買うことになったのである。いい感じにお酒がまわり、トークコーナーは和気藹々とした楽しいものに。そして、トーク終了後、藤原さんと原さん達はさらに呑むために、深夜の池袋の街へ消えていった。

2015年03月29日(日)

録画で『四月は君の嘘』と『SHIROBAKO』最終回を観る。いずれも充実した作品であり、2クールやったことの意味があると思えるシリーズだった。ゆったりと物語を進める『四月は君の嘘』、サクサクとテンポよく進める『SHIROBAKO』。語り口は好対照。