「ところで板垣さん、忙しいですか?」
これは、朝9時から自宅で『てーきゅう』のコンテ・演出・作監作業をやり、昼からはライデンフィルムで前回も話題にした「アニサマ」OP・EDムービーの演出チェックをやって、夜〜深夜3時までは再び『てーきゅう』やる毎日をおくる自分にかかってきたアニメ様こと小黒さんからの電話でした。アニメ様との電話はたいがい始めはアニメ様から「最近どうですか?」的な挨拶からジワリジワリと「早く本題に入りたい」空気を放ち続けるのですが、
と俺はいつもどおりマイペースに近況報告やアニメ四方山話などで右へ左へ散らし続け、なんとなく板垣の様子うかがいに耐えかねたアニメ様が
とキリ出してくるのがいつもの感じです。で、今回のお話は
「講談社BOXのイラスト描かない?」
講談社BOXといえば自分のイメージでは『化物語』まよいOPをやる際に読んだ事があったので。その事を言うと、
「そう! 君の描いた表紙が『化物語』と並んで置かれるんだよ!」
「そういう事になるんですかね〜(笑)?」と流しつつ、なんとなくやる気にさせられた俺です。「とりあえず『てーきゅう』の版権(第1期キービジュアル)見せたら、板垣さんでOKだという話になったのでスケジュールなどの話は井上(則人)さんと話してよ」と小黒さん。この時点で受けるか受けないかはなし崩し的に井上則人デザイン事務所の井上さんとの話し合いに。「井上さんはざっくばらんなんだよ〜」と小黒さんが仰るとおり、ざっくばらんな井上さんと電話でお話。
『てーきゅう』の作監終わるまで本格的に手がつけられません
な板垣側の条件も「いいよ」とあっさりのんでいただき、続いて講談社BOX・Sさんと電話。これはもう当然な話、
モノ(小説)を読ませてください
と。「まあ、そりゃそうですよね。すぐ郵送します」とSさん。で、読みました。
面白いと思いました!
好きになった娘を100回殺すという猟奇的な話で描かれてるのは、あくまで「純愛」です。歪んだ変態的な情愛ではありません。で、彼女を殺す描写は気持ち悪くグロいんですが、学校生活・日常は普通に明るいのも、ハッキリとコントラストのあるシチュエーションで俺好み。演出家(そー呼んでくれる人は少なそうですが)目線で見て、
100回殺す事でさらに可愛く見える(思える)少女を描く!
やってみたい! こーゆーのを美しいアニメで描けたら素敵だと思います。
とにかく、皆さん
「百殺目の恋」(折口良乃・著/講談社BOX刊)読んでください!
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