COLUMN

第301回 アニメ『てーきゅう』の作り方(10)

こないだアニメ『てーきゅう』のBD&DVDの特典オーディオコメンタリーを録ってきました!
原作者・ルーツ先生、作画・Piyo先生と楽しくお喋り〜!


 はたして何年振りのオーディオコメンタリーでしょうか? 『BLACK CAT』のDVDでは全12巻中8巻分喋りまくったので、それ以降の監督作品では「できたらオーディオコメンタリーはやりたくない!」と断ってきたんです。もちろん今回も「オーディオコメンタリーは原作の先生お2人にお任せします〜」と最初断りましたが、ルーツ先生から「監督と話したい」との申し出があり、この運びとなりました。本編全12話分の計24分とOP抜きぶっつづけバージョンの計18分の2バージョン収録したのですが、なにぶん短尺アニメ。画も次々移り変わるし、おまけに早口。とても40分強のオーディオコメンタリーでは語り尽くせなかったわけで! よって

これからアニメ『てーきゅう』の全12話を徹底解剖します!
(どの程度徹底かは保証しませんが)
 

第1面 先輩と一期一会

正直(ルーツ先生にも言いましたが)オチが不安でした。埋まって(正確には沈んで?)何が解決するのかと(笑)。ただ、この不条理が成功すれば後がやりやすくなるのもまた事実だったので、思いっきり全力で原作どおり! 原作1本分を90秒にまとめる際のあの手この手はかなりの割合が未知の世界だったんです、1話の時は! 「たぶんこのテンポが今の時代面白いハズだ! 恐らくこれで間違いない」と自分に言い聞かせつつコンテ切ったと思います。この時は作画のやり方・方向性も手探りで、油性ペン使ったり、撮影でブレ作ったり。ちなみに台詞口パクも開き口・中口・閉じ口の3枚あるのはこの1話のみです(笑)。2話以降は早口にあわせるつもりで開き口・閉じ口の2枚になります。あと原作の可愛い画もなるべく再現しようと思って、原作片手に作画してました。かなえの「死ね! 死ね!! 死ねーっ!!」の3回めの「死ね」の顔がフレームから外れ気味なのもわざとです。

第2面 先輩とカリビアン

いちばん理想的にまとまったと個人的に思ってて、場面のとばしやギャグの放り投げっぷり(ダブルスの練習はどーした、とか)からオチへ強引に引っ張り込む腕力など、まさに自分が作りたかったアニメ『てーきゅう』のスタンダードがこの2話だと思います! 作画的な意味でも口パクも2枚になって、牛の歩きまで2枚のパカパカに画面動で動いて見せてたり、その後のスタンダードにあたると言ってよいかと。ケーキをフォークで串刺しして黙々と食べるかなえは、原作にない画なんですが気に入ってます。アバンの選曲「ジャーン♪」も大好き!

第3面 先輩と黄金狂時代

まりも登場!

で、すみません。時間切れで続きはまた来週!

●『てーきゅう』公式サイト
http://te-kyu.com/

てーきゅう(アース・スターコミックス)

価格/各625円(税込)
出版社/泰文堂
Amazon

てーきゅうBlu-ray & DVD

価格/Blu-ray 3990円(税込)、DVD 2940円(税込)
発売元/アース・スターエンターテイメント
Amazon