COLUMN

第788回 いただきました!

 先日アニメスタイル様より、またまた新刊を送っていただきました。どちらも良い本! まず、

『梅津泰臣 KISS AND CRY[資料集]』!!

梅津泰臣監督のキャラクターデザイン&イメージボード集! さすがに巧い! キャラも完成画面のイメージもド直球に伝わりますが、やはり本編——もちろん、劇場アニメーションで観たいものです。梅津さんと言うと自分、お会いしたことはないのですが過去に一度、梅津監督のTVシリーズに制作経由でコンテ・演出で声が掛かったのを思い出します。その制作が学生時代の同期なもので、「是非やらせて——」といい返事をしかけたのですが、当時『砂ぼうず』制作中かつ初監督『BLACK CAT』が控えていたため、結局断らざるを得ず、本当に申し訳ございませんでした! 当時の制作N君もごめんなさい!

 で、もう一冊が

『機動戦士GUNDAM逆襲のシャア 友の会』!!

「この本をもう一度手にできるとは!」と感激に震えるほどの名著の復刻!
1993年にこれまた学友(現在某撮影会社にて撮影監督をしている友人)から、「これ、めちゃめちゃ読み応えあるから読んで!」と無理矢理貸された本著。庵野秀明監督が『逆シャア』スタッフ&業界著名人に敢行したロングインタビューで、言われたとおり確かに抜群の読み応えでした。熟読して返却したものの、それから数年後急に読み返したくなり、アニメ様・小黒祐一郎編集長に「あの『逆シャア』本、もう手に入りません?」とお訊きしたところ、確か「もうウチにもないよ~」と言われてガッカリしたものです(でしたよね、小黒さん?)。
 という訳で今回の復刻は本当に嬉しく思います。まず、裏表紙に挙げられてる名前の豪華さは改めて驚愕!

富野由悠季——會川昇・あさりよしとお・幾原邦彦・出渕裕・井上伸一郎・内田健二・大月俊倫・押井守・北爪宏幸・ことぶきつかさ・此路あゆみ・サムシング吉松・鈴木敏夫・鶴田謙二・永島収・早見裕司・ふくやまけいこ・藤田幸久・美樹本晴彦・むっちりむうにい・山賀博之・結城信輝・ゆうきまさみ(アイウエオ順)
——責任編集 庵野秀明(以上敬称略)

現在制作中のシリーズが落ち着いたトコで、じっくり読みたいと思います。ちなみに、自分も富野由悠季監督作品の中では『逆シャア』がいちばん好きです!
 あと、話は飛びますが、一所懸命TVシリーズの制作に取り組んでいる現在、放映中の新作アニメを観る時間がほとんどありません。そんな中、観たい時間に手軽に観れるYouTube——TMS(トムス・エンタテインメント)公式で毎週上がっている『新・巨人の星』が密かに……と言うか、かなり楽しみになっています。
 『新・巨人の星』は1977〜78年放送の、俺が3歳の時のTVアニメ。流石にリアルタイムで、たとえ観ていたとしても記憶にあるはずがなく、つい最近まで毎月買っていた“ぴあDVDBOOKシリーズ『巨人の星』全16巻”からの続きの気分で毎週視聴中(毎週4話分ずつの全話配信)。
 特にスポ根というジャンルが好きと言うよりは、好きなのは“昭和”の方。『新・巨人~』も破天荒な反則技の応酬に「いやいや、ちゃんと野球しなさい!」とツッ込むなんて野暮ってもので、昭和の庶民の望みは野球ルール云々の細かいことよりも“毎週毎週の新しい驚き”こそが最も必須ってことで、令和の世では考えられない強引な感情劇、そして転がりまくるストーリー展開に目が離せません。お馴染みの旧作オープニング曲のリメイクも良いのですが、なんと言ってもエンディングが最高! 梶原一騎先生の詞「よ~みがえれ~、よ~みがえれ~」の繰り返しに、昭和TV番組の毎週締めにある、そこはかとなく何処か物悲しい“二度と返って来ない一日の終わり”感が漂ってて切なくて本当に良い!!
 ま、今回も誰も興味がなさそうな話題ですみませんでした。だって、まだ新作の話を語る訳には行かないもので。