COLUMN

第760回 作画の研究

アニメスタイル様が、ちょくちょく送って下さる、著名な方々の原画集やイラスト・画集! この場を借りて纏めてお礼申し上げます! 本当にありがとうございます!

 実際、自分よりもミルパンセ社内のアニメーターたちの教本として非常に役立たせていただいています。俺自身も若い頃、友人アニメーターらと同人誌系の原画集やイラスト集などを肴に朝まで酒を酌み交わす、みたいなことをして、巧い方たちの“作画を研究”したりしていました。
 この連載の超初期から語っているとおり、業界に入る際の板垣は、最初から“監督・演出”志望でした。そもそも自分のアニメ好きは“出﨑アニメ”に特化し過ぎていて、出﨑統監督のコンテには興味があっても、原画やアニメーターにはそれほど興味がなかったんです。ところが、専門学生時代に小田部羊一先生に作画を教わったり、皆でアニメを作ったりしてるうちに、何と言うか……性に合ったんでしょう。作画が面白くなって、卒業する頃にその小田部先生から「板垣君なら、大塚(康生)さんのところが良いよ!」とテレコム・アニメーションフィルムを勧められて、取り敢えずは「アニメーターとして」アニメ業界入りとなったわけです。
 つまり、学生時代は周りの友人らより、アニメーターや作画について全然知りませんでした。どのくらい知らなかったかと言うと、後に原画をみっちり教わることになる、友永和秀師匠のこともテレコム入社時は知らなかったくらいで、青山浩行さんら先輩方から「お前は何しにテレコム来たんだ?」と言われたものです。多分、その頃知ってたアニメーターは杉野昭夫さん・大塚康生さんまでだったと思います。
 なので、テレコム時代は“作画職人を目指す”ため、友人らの後を追うように作画に関する情報を収集したり、その時代時代の作画の傾向を探ったり、友人所有の原画集を見せて貰ったりで、一気に作画オタクに仲間入りした訳です。
 そんな訳で、いつの時代もある職業を目指してその業界に入ってくる若者たちは、技の研究に余念がないもの(だと思う!)。こと、アニメ業界におけるアニメスタイル様の書籍類は、ウチの会社に限らず、新人アニメーターたち皆、大好物だと思います。

また、何か良い本ができたら送ってくださると、ウチの新人(と自分)が喜びますゆえ、宜しくお願いします!