COLUMN

第621回 宝物と納品2

NHK? 朝ドラ? 「なつぞら」? あ、これ小田部羊一先生がアニメ時代考証で、奥山玲子先生がモデルなんだ!!

 時代に乗り遅れててスミマセン。忙しくて、まだ「なつぞら」観れていませんが、『コップクラフト』の音響現場で話題になったのでネットで検索すると小田部先生のお名前が。若い時の奥山先生がモデルになっているとの情報も。このコラムでも数回触れましたが、小田部・奥山両先生は自分の学生時代の恩師。東京デザイナー学院卒業後もちょくちょく先生に会いに学校に遊びに行っては、お二方と食事をご一緒させていただいたり、展覧会に呼んでくださったり、電話で雑談させてもらったり。奥山先生は電話より手紙派(ご本人談)で、テレコムに入社してからも大塚康生様宛に「板垣くんによろしく」的な手紙が届いて、大塚さんが「奥山さんからこんな手紙がきたよ(笑)」と見せてくれました。奥山先生の銅版画展を観に行った際、作品の搬出をお手伝いさせていただいたことがあるのですが、その数日後に直接自分に届いた直筆のお手紙(ハガキ)が今でも自分の宝物。その内容は「お越しいただいただけでなく搬出まで手伝っていただき〜」とお礼に始まり、学生時代の板垣の印象(?)、そして「思惑どおりいかないことはあるかも知れませんが、大塚さんのもとで頑張ってください」とありました。それはもう宝物!

そう、作品づくりは思惑どおりいかないのが普通! その中でもがき、あがき、言い訳をせず道を切り開くこと自体が作るということなのだ!

と何か勇気をもらった気がします。

で、なかなかその思惑どおりにいかない納品、『コップクラフト』の制作も後半戦真っ只中!

少しずつ語れることから。オープニングの話。「オープニングは大石昌良さんはどうでしょう?」とポニーキャニオンのP。「いいですね!」と割と早いうちに決まったと思います(去年とか?)でラフが上がってきたのは今年4月。この時点でほぼ現状のものになってました。何より初めて聴いた時の印象はイントロ部分の「バキューン!」!!