COLUMN

アニメ様の『タイトル未定』
165 アニメ様日記 2018年7月22日(日)〜

2018年7月22日(日)
デスクワークの日々。早朝の新文芸坐に。着いた時にはオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションvol. 105 『さよならの朝に約束の花をかざろう』と井上俊之の仕事」の終盤だった。いつものようにイベントの最後を見届ける。その後、事務所に戻って作業。

2018年7月23日(月)
デスクワークの日々。「黄瀬和哉 アニメーション画集」と「馬越嘉彦 アニメーション原画集 第一巻」の校了日。それと並行して「設定資料FILE」の構成を進める。配信で『メガロボクス』を観ながらの作業。今さらだけど、藤巻の名前ってゴロマキ権藤の「藤」と「マキ」からとっているんだろうなあ。『メガロボクス』は『あしたのジョー』に対するリスペクトだけでなく、1クールできっちりとまとまる物語と設定になっているところもよかった。「だれもしらないフシギな世界 湯浅政明スケッチワークス」の見本をいただく。まだ、パラパラとめくっただけだが、資料も豊富、読み応えもあるようだ。全体に好印象。ちなみに、僕も取材を受けている。

2018年7月24日(火)
デスクワークの日々。夕方に帰宅したのだけれど、確認しなくてはいけない用事が発生して、22時くらいに事務所に戻る。

2018年7月25日(水)
デスクワークの日々。「電脳コイル アーカイブス」の校了日。並行して「黄瀬和哉のうすい本」 の編集を進める。

2018年7月26日(木)
デスクワークの日々。今まで長尺版と言われていた『この世界の片隅に』に新しい場面を足した映画のタイトルが『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』であると発表された。いいタイトルだ。9時55分から新文芸坐のモーニングショーで「ゴッホ 最期の手紙」を観る。ロードショーで観るつもりで行きそびれた映画だ。ゴッホの生涯を描いた作品だと勘違いしていたけど、そうではないのね。実写を油絵でトレスしていて、実写そのものに見えてしまうところもあり、これをアニメーションと呼んでよいのかどうかは難しいところ。映像的に面白いところはいくつもあったし、よくもこんな手間のかかる作品を作ったものだとは思う。

2018年7月27日(金)
デスクワークの日々。昼で仕事が一段落して、午後から映画に行けるかと思ったが、そんなことはなかった。夏の新刊「黄瀬和哉 アニメーション画集」「馬越嘉彦 アニメーション原画集 第一巻」「電脳コイル アーカイブス」について「WEBアニメスタイル」で告知する。メルマガ「押井守の『世界の半分を怒らせる』」の「廃刊特別号」が届く。僕はこのメルマガが好きだった。押井さんが近しい人と吞みながら話しているのを、近くで聞かせてもらっている感じもあり、それが楽しかった。読者の質問に答えるコーナーでの、押井さんの兄貴っぽい感じも新鮮でよかった。押井守研究における重要な資料にもなるはずだ。同メルマガ136号で少しだけ語られた「メルマガ編集者の心身の不調」が気になる。

2018年7月28日(土)
新文芸坐で「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋〈インターナショナル版〉」の2本立てを観る。噂には聞いていたけれど、期待した以上の超娯楽作だった。エネルギーに満ちた作品であり、燃えるだけでなく、泣ける。アクションのケレンも凄まじい。作り手が「娯楽作の価値」を信じているように感じられ、なによりもそれがよかった。