COLUMN

147 アニメ様日記 2018年3月18日(日)~

2018年3月18日(日)
朝は散歩のついでに近くの公園で、缶コーヒーを片手にワイフと早咲きの桜を見る。11時30分からTOHOシネマズ新宿で『シェイプ・オブ・ウォーター』を鑑賞。かなりよかった。言葉にするのが難しいのだけれど、サブキャラクターの過剰な描写とか少し悪趣味なところを含めてよかった。物語や役者もいいだけど、映像も音楽もいい。全部あわせてひとつのテイストを形成していて、そのテイストがよい。それをオタク的という言葉で表現してよいのかは分からないが、作り手がある嗜好を貫いており、しかも、それがある程度は一般に届くかたちとなっていると思った。また「地味女性萌え」映画としての純度も高い。『シェイプ・オブ・ウォーター』を観た後、新宿御苑でまた桜を見た。

2018年3月19日(月)
WOWOWの「映画ドラえもん のび太の宝島」公開記念 37作一挙放送!史上最大の映画ドラえもんまつり」の『ドラえもん のび太の魔界大冒険』を録画で確認。エンディング曲が劇場公開版と同じ、「風のマジカル」だった。現在のところ、この映画のエンディングは映像ソフトでは、別の曲に差し替えられているのだ(なお、Amazonビデオの『のび太の魔界大冒険』もエンディングが「風のマジカル」になっている)。ちなみに、2013年に開催したオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol. 37 芝山努の仕事『ドラえもん』編」で上映作品の1本に『のび太の魔界大冒険』をセレクトした理由のひとつが、フィルム上映なら「風のマジカル」を聴けるから、というものだった。ちなみに「風のマジカル」は、ぴえろの魔法少女シリーズの楽曲と、テイストが近いと思っている。  

2018年3月20日(火)
「アニメスタイルのうすい本」を印刷会社に入稿。  

2018年3月21日(水)
春分の日。9時45分からの回で実写映画「おかあさん」を観る。「女優人生70年企画 『凛たる人生 映画女優 香川京子』刊行記念 香川京子映画祭」の1本だ。成瀬巳喜男監督の作品を連続して新文芸坐で観ていた時期があり、その頃にタイミングがあわず、観ることができなかった作品だ。成瀬監督について詳しいわけではないけれど、僕の感覚では実に成瀬監督らしく、愛すべき作品。「画」がいい。アニメでいうところのレイアウトがいい。画面の中における事物の配置がいい。巧みに奥行きを出しているので、スタンダードの画角でも映画的に見応えのある画となっている。主人公の「おかあちゃん」役は田中絹代。映画終盤で香川京子が演じる長女が、髪結いのモデルをやって花嫁姿になるのだが、文字通りに輝くような美しさ。夫が亡くなった後で、家業のクリーニング店を手伝う男を加東大介が好演。話のはこびがいい。98分の本編の中で、いくつもの死と別れが描かれる。最後に長女が「おかあちゃんは幸せなのだろうか」と疑問に感じるが、それについての答えはでないまま映画は幕をおろす。それもいい。
 昼過ぎから、吉松さんと『宇宙よりも遠い場所』イベントの打ち合わせ。寒い日だったので、赤羽の立ち飲みおでん屋に行ったのだけど、大変な行列になっていたので、それはあきらめて昼間からやっているジンギスカンの店に。  

2018年3月22日(木)
『さよならの朝に約束の花をかざろう』で、井上俊之さんの取材。  

2018年3月23日(金)
 先日、ネットで『BLUE SEED』の中古LDを全巻分購入した。それを、打ち合わせで皆で見て、ちょっと盛りあがる。iPhoneのKindleでちまちま読んでた「コーヒーと恋愛」を読了。獅子文六が1962年から新聞で連載した小説で、ジャンルとしてはユーモア小説かな。かなりよかった。こういう小説が楽しめる年齢になってしまったか。生々しさのない感じもいいし、描かれている生活とか、登場人物の感覚(常識とか価値感とか)もよかった。  

2018年3月24日(土)
『劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』を観る。画づくりにいいところがあった。たとえば、南部博士のプロポーションがよかった。ネットで購入したMacbookが届く。小さい、軽い。これなら持ち運ぶのも楽そう。使うのはテキスト関係とメールくらいで、基本的にアプリケーションを増やさない予定。