COLUMN

第555回 コンテについて

絵コンテは1週間で1本切れるのが理想!!
(だと思います)

 そりゃ、作品によっても難易度が違うし、シナリオの完成度にも左右されるものなので一概には言えないでしょうが、自分の中では「21〜22分(30分TVシリーズのOP・ED抜きの本編尺)のコンテを1週間、というか4〜5日で切れなきゃ監督なんてできない!」と思っています。だってTVシリーズは、制作が始まるとすべてが1週間刻み。ホン読み(脚本打ち)も演出・作監打ちも編集も音響も「毎週」あるんです。そこで出来の悪いコンテが上がってきた場合、数日で全修正できなければ、すべてもローテーションが1週ずつズレるわけですから。ただ監督作品の合間にイレギュラーで1本だけコンテのお手伝いを受けた場合、たいがい他の原画だのOPやEDなどのコンテ・演出などと掛け持ちになってしまい、手をつけるタイミングが遅れてしまうことが多いので、制作様には本当に申し訳なく思います。でも、手をつけて1日まるまるコンテをやれば20〜25ページは上げられます。ちなみにアクションものだと、コンテ1話分で100〜120ページくらいなので4〜5日かと。そしてシリーズのコンテが始まると毎回思うのが、

コンテは肉体労働だ!!

ってこと。もちろん頭は使った上でですが、理屈ばっかこねる前に、とにかくENDマークまで駆け抜けてから反芻するべきで——これ、マンガ描いた経験ある人は分かりますよね? 途中、どんなに気に入らなくても止めずに最後まで描き切ることこそが重要だと。コンテも同じ。プロデューサーからどんな横槍を入れられようが、SNSで何を書かれようが、四の五の言わずに描き続ける体力・精神力が必要とされるのです!