COLUMN

132 アニメ様日記 2017年12月3日(日)~

2017年12月3日(日)
トークイベント「第138回アニメスタイルイベント チェ・ウニョンが語るサイエンスSARUのアニメーション」を開催。出演は告知していたウニョンさんに加えて、FLASHアニメーターのアベル・ゴンゴラさん、野口花梨さん。第1部に舞台にあがってもらったのはウニョンさんとアベルさんで、トーク内容はウニョンさんのプロフィールとサイエンスSARUの成り立ちなど。第2部は野口さんにも登壇してもらい、FLASHアニメについて具体的な話をうかがった。『夜明け告げるルーのうた』『夜は短し歩けよ乙女』『DEVILMAN crybaby』のメイキング映像を観ながらトークを進めたのだが、そのメイキング映像が非常に興味深いものだった。会場ではサイエンスSARUのグッズも販売。僕はマグカップを購入した。
 普段のアニメスタイルのトークイベントは3時間だが、今回は最初から2時間から2時間半の予定だった。やってみたら、2時間半のイベントもありだなあ。内容が詰まっていれば、特に物足りない感じはしないのではないか。

2017年12月4日(月)
デスクワークの日々は続く。「アニメスタイル012」の編集作業は終了。引き続き「磯光雄 ANIMATION WORKS vol.2」の編集作業を進める。仕事をしながらDVDBOXで『serial experiments lain』を観る。久しぶりだ。

2017年12月5日(火)
デスクワークの日々は続く。「磯光雄 ANIMATION WORKS vol.2」の作業の合間の日で、後まわしにしていた零細出版社の社長としての仕事を片づける。

2017年12月6日(水)
デスクワークの日々は続く。仕事をしながらDVDBOXの『ハッスルパンチ』を流す。念のため説明をしておくと、『ハッスルパンチ』は1965年に放映された東映動画制作のTVアニメで、原案は森やすじさん。「森康二さんと大塚康生さんのW作監回」があったり、「芝山努さん、小林治さんの作監回」があったり、テロップ的には異様に豪華(ちなみに原案では「森やすじ」表記で、作画監督としては「森康二」表記)。『タイガーマスク』『ゲゲゲの鬼太郎[第2期]』で活躍された柴田夏余さんも脚本で参加している。ソフト化に恵まれない作品だったが、2016年に全話を収録したDVDBOXがリリースされて、ようやく全話を視聴できるようになった。DVDBOXは全26話を3枚のディスクに収録しており、この日は1枚目(1~9話)を再生した。音楽がお洒落で、美術もスタイリッシュ。モダンな作品だ。パンチ役の大山のぶ代さんの声が若い。ガリガリ博士は声だけでなく、役柄としても予想していたより若かった。

2017年12月7日(木)
デスクワークの日々は続く。昨日の続きで『ハッスルパンチ』を再生する。この日は2枚目(10~18話)と3枚目の途中まで再生した。12話「ペッタンコ騒動」で痛快飛行機アクションがあって、明らかに観たことある感じ。原画のクレジットに「宮崎駿」の文字が。16話「あこがれの外国旅行」で『長靴をはいた猫』的な追っかけが。こちらも原画で宮崎さんがクレジットされていた。20話で遊んだ感じの原画があったが、林静一さんの仕事だろうか。
 TOKYO MXの朝の『ペリーヌ物語』はペリーヌがパン屋のおばさんにお金をだましとられてしまう話で、前の再放送でも印象に残ったエピソードだ。おばさんの声が吉田理保子さんなのに驚いて、いや、前にも驚いたのではないかと思って検索したら、やっぱり前にも驚いていた。

2014年の小黒のツイート
https://twitter.com/animesama/status/479056371581612033

2017年12月8日(金)
デスクワークの日々は続く。他の作業も進めつつ、「設定資料FILE」の構成をする。昔に比べれば構成をするのが速くなった。20年近く、同じフォーマットでやっていると、さすがに速くなる。

2017年12月9日(土)
新宿バルト9で『映画かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ』を観る。タイムスリップをしたゾロリが、若き日の自分の母親と出会う。母親の名前はゾロリーヌだ。ゾロリーヌはデザインの勉強をしている女学生で、寮で暮らしている。ゾロリーヌの人物造形がいい。初々しくて活発でお茶目。さらに家庭的なところのあるお嬢さんであり、かなりの萌え。少なくとも僕にとっては萌え。地に足の着いた寮生活の描写と「瀬戸の花嫁」の替え歌も効いていた。そして、ラストシーンは泣けた。マジで泣けた。映画全体としてはアクション等のアイデアは子ども向けで、物語のメイン部分は意外と大人でも楽しめる内容だった。そういった部分のバランスもいい。藤森雅也監督の濃さが意外なかたちで炸裂。吉田玲子さんの功績はかなり大きいのではないかと。それとゾロンド・ロン とゾロリーヌの話は、今後の映画版でもう一押しやってほしい。
 夜はイベントのために阿佐ヶ谷ロフトAに。