COLUMN

116 アニメ様日記 2017年8月13日(日)~

2017年8月13日(日)
コミックマーケット92最終日。「平松禎史 SketchBook」 も「磯光雄 ANIMATION WORKS vol.1」も搬入分をほとんど売り切って終了。皆さま、ご来場、ありがとうございました。
 事務所に戻って、用事を片づけてから居酒屋に。隣のテーブルのお客さん達がコミケ帰りの男性数名のグループで、買ってきた同人誌を片手にトークを展開。聞くつもりはないんだけど、話が耳に入ってくる。うわっ、コミケが終わった気がしないよ。

2017年8月14日(月)
池袋HUMAXシネマズの11時30分からの回で、実写映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」を観る。力作。ロケ地をスペインにしたのはよいアイデアだ。原作キャラクターの再現度も高い。康一は背が高すぎるのではないかとか、承太郎は渋すぎるのではないとか気になるところもあるけれど、そういうツッコミどころを含めて面白かった。
 特によかったのが、終盤における仗助の「少年マンガの主人公っぽさ」。そして、仗助と億泰とのやりとり(億泰が借りを返すあたり)。あの演出力で色んなマンガの実写化が観たいと思ったくらいだ。それと、形兆と億泰の父親が出たあたりから、ちょっとカルトな味わいが出ていた。最後のバトルが終わってからがたっぷりしていた印象で、それが演出の狙いだということは分かっているけど、あそこがもっとテキパキと進んでいたら、僕にとってもっと好きな映画になった。
 1日休みの日にするつもりだったのだけど、片づける用事があって事務所に。

2017年8月15日(火)
コミケで出した新刊の送本、2刷りの準備、流通とのやりとりなどで、目が回るほど忙しい。
 8月12日(土)、8月13日(日)に放映された『終物語』2時間スペシャル2本をまとめて観る。戦場ヶ原さんが出てくると落ち着くなあ。実は今、ガハラさんと書くか、戦場ヶ原さんと書くかで、ちょっと悩みました。悩んで戦場ヶ原さんと書きました。原作は『終物語』の後も続いているわけだけど、アニメは続くのだろうか。公式サイトを見に行ったら「阿良々木暦の高校生活――完結。」とあるから、完結したのは高校時代であって、アニメ「〈物語〉シリーズ」が完結したわけではないのか。

2017年8月16日(水)
TOKYO MXの『母をたずねて三千里』再放送は46話「牛車の旅」。ドライな感じが富野さんっぽいなあ、と思ったら富野喜幸(由悠季)さんのコンテ回。といっても、このあたりは2回に1回は富野さんのコンテなので、当てても自慢にはならない。画作りは直されているかもしれないけど、ドラマの流れは富野さんのコンテの感じが残っているのではないかなあ。
 昨夜の「ルパン三世ベストセレクション」では18位を放映。『新ルパン』137話「華麗なるチームプレー作戦」だった。『新ルパン』を代表する傑作のひとつだ。同じく『新ルパン』における傑作の148話「ターゲットは555M」はもっと上位にくるかな。しかし、ここまで驚くくらい『旧ルパン』が少ない。以下が現在までの順位。

24位『旧ルパン』第3話「さらば愛しき魔女」
23位『PARTIII』第44話「ボクたちのパパは泥棒」
22位『新ルパン』第26話「バラとピストル」
21位『新ルパン』第69話「とっつあんの惚れた女」
20位『PARTIII』第37話「父っつぁん大いに怒る」
19位『PARTIII』第50話「原潜イワノフの抹殺指令」
18位『新ルパン』第137話「華麗なるチームプレー作戦」

 Amazonで「磯光雄 ANIMATION WORKS vol.1」「平松禎史 SketchBook」の予約が始まる。

2017年8月17日(木)
『NEW GAME!』原作5巻、最新刊の6巻前半に目を通し、アニメ2期の5話と最新の6話を観る。6話「あぁ……すごいなあ……」のラスト(エンディングの前)がとてもよかった。その場面自体もいいし、そこにもっていくまでの構成もいい。キャラクターの芝居も猛烈にいい。誤解をまねく言い方かもしれないけれど「あ、青葉が人間になった」と思った。今まで人間でないと思っていたわけではない。ただ、リアルな感情を持った存在として感じられることができたのだ。スタッフに拍手!

2017年8月18日(金)
TOKYO MXの『母をたずねて三千里』再放送は48話「ロバよ死なないで」。最終回がどうなるのか分かっているのに、マルコが早くお母さんに会えるといいなあと思ってしまう。

 アニメーターの椛島義夫さんが亡くなられた。『ガンバの冒険』、劇場版『ルパン三世』、『さすらいの少女ネル』等、印象的なお仕事がいくつもある。僕は『ガンバの冒険』LDBOX解説書でお世話になった。心よりご冥福をお祈り致します。

2017年8月19日(土)
オールナイトの予習で久しぶりに『アリーテ姫』を観る。改めてボックスのセリフは味わいがあっていいなあと思って、気になって確認したところ、ボックスを演じた小山剛志さんは『マイマイ新子と千年の魔法』『この世界の片隅に』にも出演していた。今晩上映する3作品の全てに出演しているのは小山剛志さんだけのはずだ。小山さんを起用し続けている理由があるはずなので、トークで話題にすることにした。
 夜はオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクションVol. 96 片渕須直 長編アニメーション16年の歩み」。ようやく実現した片渕須直監督長編だけのオールナイト。チケットは早々に完売。新文芸坐スタッフの方が個人的に集めていたらしい『この世界の片隅に』関連記事の展示もあり。初めて『アリーテ姫』を観るお客さんが多いのも嬉しかった。それから、トークの前に片渕監督ではなく、僕がお客さんから花束をいただいてしまった。いただいたお手紙を読むと、今回のオールナイト企画に対するお礼であるらしい。ありがたいけど、いいのかな。