COLUMN

第522回 放映開始、9期!

『てーきゅう』第9期、放映スタート
今回エンディングがあります!

 曲を聴いた時「あ、面白い」と思って、どーせなら変なことやろーと絵柄をリアルにしてみました。実はいつぞやこの連載でだいぶ前(第386回?)に描いたリアル版イラストをスタッフに渡して描いてもらったんですが、作監・木村博美さん(まだ10代!)の手によりさらにリアルに(笑)! 『ベルセルク』でも十分に発揮されたデッサン力がここでも活かされてます。彼女は一旦任せると、とにかく考えて描いてくれるから安心。第8期のうどん子オープニングのラスト、まりもの頭上にのっかるかまぼこが両サイドがかじられたパンツ型になってたのは、木村さんのアドリブです。そしてOPや本編も演出・豊島英太くん、総作監・吉田智裕くんはじめ、スタッフは全体的に新人がメインにくり上げられてる感じでしょうか。この調子で板垣からコンテも奪っていく若手が現れるのもそんなに遠くない未来かもしれません。あ、念のため

EDが付いても本編尺(OP・ED抜き)は90秒と変わらず!

です。最悪、再放送などでEDをカットすることがあっても、ちゃんと今までどおり2分枠でいけますから。まあなんにしても第9期、でもって5周年の『てーきゅう』! ここまで来れたのはあくまで結果であって、計算してたわけではないんですが、少なくとも俺の場合単純な話で、

喜んでくださる方たちがいるなら
できる限り続けよう!

と思ってたのは確か。だって気取ったところゼロで気軽に観れる『てーきゅう』が好きだから、断る理由が皆無でしょ? 自分が作りたいのは何かの賞をとる高尚なアニメではなく

残業帰りのサラリーマンがシャワー浴びて
ビールに枝豆で観れるアニメ

ですから。あと『てーきゅう』って「人間が追求すべき幸せとは何か?」というやや哲学的なテーマを感じてます。これは冗談でもなんでもなく、ルーツ先生の原作を読んでると

結局、人間たいがいのことがどーでもいい!!

と思えてくるんです。たとえそれ程笑えないギャグであっても、それを読んでる己自身のくだらなさ、しょーもなさに笑いがこみ上げてきます。要は人間ってそんなに偉くないと。けして作者が読者を馬鹿にしてるのではなく、読者自身に「あ、俺(私)馬鹿でいいんだ!」と気づかせてくれ、

もっとリラックスして生きれば周りはそんなに敵ばかりじゃない!

と教えてくれる。それが「てーきゅう」です。アニメもそれを目指して10期、11期と続けていきたいと考えてます。