COLUMN

86 『機動警察パトレイバーREBOOT』

 『劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市』で『機動警察パトレイバーREBOOT』を観た。監督は吉浦康裕、キャラクターデザイン・作画監督は浅野直之。HEADGEARの伊藤和典、ゆうきまさみ、出渕裕もスタッフとして名前を連ねている。
 たった8分の短編である。内容はレイバーによって起きたひとつの事件を特車二課が解決するまで。上映時間だけでなく、内容もミニマムなものだが、描写は丁寧であり、映像の密度は高い。作画的には人物の表情が柔らかいのが、ちょっと意外ではあったがそれも好印象だ。

 野明も遊馬も、あるいは野明っぽいキャラクターも、遊馬っぽいキャラクターも登場していないのに『パトレイバー』らしい仕上がりだった。近未来ロボットアクションものである『パトレイバー』の魅力を再確認する事ができた。
 もっと言えば「そうだよ、そうだよ。これが『パトレイバー』だよ」「もっともっと『パトレイバー』が観たいよ」とかつてのファンに思わせる短編だった。企画の目的がタイトル通りに「REBOOT(再起動)」であるならば、その目的を充分に達成していた。

 『劇場上映 ゴーゴー日本アニメ(ーター)見本市』の他の作品もよかった。どれも一度は配信で観ているのだが、パソコン画面で観るのと印象が違うのが面白い。最も大きく印象が変わったのが、今石洋之監督の『Sex&VIOLENCE with MACHSPEED』だった。配信で観た時もヒドい内容(ホメています)だなあと思ったけれど、スクリーンでの鑑賞ではヒドい(ホメています)だけでなく、痛快さが倍増していた。

●サムシング吉松のコラムinコラム

[関連リンク]
『機動警察パトレイバーREBOOT』公式サイト
http://www.patlabor-reboot.jp/

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