COLUMN

80 リアルさと理想化のバランス

 TVアニメ『NEW GAME!』は好ましいシリーズだった。ビジュアルに関しては、キャラクターデザインが洗練されていて、フォルムが綺麗だった。芝居に凝ったところがあるのもよかった。特に1話はお気に入りで、何度も録画を観直した。

 『NEW GAME!』を好ましいと思った一番の理由は、リアルさと理想化のバランスのよさだった。この作品は、ゲーム会社を舞台にした「お仕事もの」だ。ある程度、ゲーム会社での仕事をリアルに描いている。だけど、リアルにはしすぎない。登場するのは可愛らしい女の子ばかりだけど、まあ、このくらい可愛い子ばかりがいる職場もあるかもしれないなあと思わせるくらいの絶妙のバランス。女の子達は抽象化されており、同時に理想化もされている。要するにマンガやアニメならではのキャラクターであるのだが、お仕事ものとしてのリアルさが、登場人物に適度な存在感を与えている。

 そういったリアルさと理想化のバランスが心地よかった。僕にとっては存在感が大事なのだ。理想化されているだけなら、そんなに好ましいとは思わなかっただろう。

 勿論、『NEW GAME!』のバランスが唯一の正解だというわけではない。

 過去に深夜アニメで、もっとリアル寄りの「お仕事もの」もあったし、もっと現実味の薄い「お仕事もの」もあった。それぞれ違った面白さがあった。『NEW GAME!』のバランスはいくつかある正解のひとつなのだ。

 それから、20代の女性を「可愛い女の子」として扱っている点も、僕が『NEW GAME!』を好ましいと思った理由のひとつだ。現在の女性の様子を見ていると、これも充分にアリだと思う。

●イラスト/サムシング吉松

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