COLUMN

第461回 仕事こそが!

 だーいぶ前にも一度言ったと思いますが

来た仕事はスケジュールが合う限り、大概お受けします!

 だって「作品を作る事が自分の仕事」で、その「作る」が大好きなわけだから、断る理由がスケジュールの都合以外見当たらないのです。で、こう言うと「お前の本当にやりたい事ってなんだよ!?」とか熱く訊いてくるプロデューサーさんもいますが、決まって自分は

「作品を作る事」そのものが「やりたい事」です!

と答えます。人によっては「1本でも自分のオリジナルが作れたら辞めてもいい!」という考え方もあるようですが、俺に言わせると

その程度で辞められるくらいの人は、
まだアニメ作りの本当の面白さが分かってませんよ!

って。コンテ切って作画して、撮影して編集・アフレコ・ダビング! どこを切っても面白いのがアニメ制作で、俺は1本作り終えるたびに、またすぐ何か作りたいんです。まだまだ! はっきり本音言って(これはあくまで板垣が変なだけでしょうけど)

よく何年かに1本のアニメ作って我慢できますね!
仕事を変に選ばなければもっといっぱい作れるのに〜

と。まあ「人それぞれ」の一種なので怒らないでください。
 あと「仕事」という単語をやけに後ろ向き使われる世間の風潮にも少々疑問を感じます。

「これは仕事でやってるだけ」とか、
人付き合いも「仕事上の付き合いだけ」とか

です。「仕事でやる」や「仕事の付き合い」ってそんなに冷めたもんでしょうか? 「仕事」って自分の中では「作家として云々」と同じか、それ以上に神聖な領域なんです。なぜなら仕事という言葉の裏には「いつ何時でもある一定水準のクオリティーを求められている」感じがするのに対して、作家って「出来不出来の多少のムラを許容する」ユルさを感じるから。それと「仕事上の付き合い云々」も「○○さんの事、私好きじゃないんですけど、ビジネスパートナーとして仕方なく〜」ではなく、俺からすると

「仕事だからこそ」嫌いな人とも一緒にモノが作れる!!

んです。そりゃ人間だもの、人の好き嫌いは誰でもあるし(俺もある!)、プライベートではわざわざ嫌いな人と遊びに行かないし、付き合わないでしょう。でも「仕事」では嫌いな人と作品が作れて、一緒に名前が出て後世に残せるんですよ!
 つまり、