COLUMN

第428回 オーディオコメンタリーについて

例によって山ほどオーディオコメンタリーを録ってきました!

 ここ20年ですでに当たり前の特典として定着した感のある、いわゆる「オーディオコメンタリー」。まあ所詮「TVで一度観て、なんだったら録画でもすればソフト(今で言う円盤)なんて買う意味ないじゃん!」 と仰る賢明な視聴者(お客)さんに対して、少しでも付加価値を付けてお買い上げいただこうというのが、製作者側の目論みなのでしょう。でも、役者さんならともかく、監督他アニメ制作スタッフは基本ノーギャラ(え? ギャラもらってる人いるの?)。さらに自分は「俺、監督イェーイ!」な目立ちたがりでもないので、是が非でもやりたい感じではないのが通例です。ただ『てーきゅう』シリーズの場合、こういう機会でもなければ原作者さんや役者さんらと作品について語る場がない(くらい自分も含め皆さんお忙しい)ので、ねるべくやりますよオーディオコメンタリー。

今回も原作者のルーツ・Piyo両先生や
役者の皆さんらと楽しくおしゃべり!

 もう4期までくると「オーディオコメンタリーまでやってこその『てーきゅう』!」な感じですね。今回もダラダラ話してますので、よかったらBDを買って聴いてみてください!
 で、昔はオーディオコメンタリーと言えば「監督が画面の裏にある演出意図を口で言ってしまうダサイ行為」だと思ってたんですが、最近は「そんな俺のダサイ話でも聴いてくれるなら話そう」と宗旨替えしつつある自分がいます。その理由は

出崎統監督のオーディオコメンタリーが、
ファンとしてとても嬉しかったからです!

 2000年に入ってからの出崎作品のDVD化は、監督のオーディオコメンタリー入りのものが多く、生前の監督の明るく陽気な人となりが味わえてファン必聴アイテム。中でもアニメ様(小黒さん)が聞き手の劇場『エースをねらえ!』や、手塚プロ・宇田川純男さんとの対談による『ブラック・ジャック』などは何度も聴き倒しました。特に劇場『エースをねらえ!』は、アニメ様が各カットの画面作りにまで鋭く突っ込んで訊いてる感じで、まさに劇場『エース』丸裸! とても面白いです。それらを聴き込んでるうちに

あ、「一度観て演出意図や画面内容が読み取れなかった方も、コメンタリーを聴いてもう一度観直すきっかけになる」ってのもアリか!

と思うようになったんです。

特に『てーきゅう』シリーズは早口で、
一度では聴き取れないんですから!!


 以前「マチ★アソビ」で、『てーきゅう』や『劇場版 カードファイト!! ヴァンガード』の生オーディオコメンタリーなるものをやらせていただきましたが、本当は画面を一時停止したり、巻き戻してもう一度こすったりがこちら側で自由にできるイベントだともっと画面の説明するのになぁ〜と思います。