COLUMN

第408回 物件探し

新人がドンドン増えつつあり、大変面白い事になってます!

 前回説明したとおり、中堅〜ベテランをどこかの会社から引き抜いて作った会社ではないので、最初はワンルームに5人、内2人は新卒。その新人作画マン用の動画の仕事を取るところから始めて、毎年コツコツ人を増やしていき3年めに突入する今年、春には2〜30人の会社になる予定。で、やや広い場所へ引っ越し! 思ったより早くスタジオっぽくなってってます。

 基本、自分の経験上アニメって「新人育成」と「作品作り」のバランスが崩れた途端、スタジオが成立しなくなってる気がします。今まで俺が席を置いた数々の会社で、まず「新人育成には定評のある云々」と言われながら、その育成したスタッフを活かす仕事が会社をあげてできないと人は散ります(当然よそにやりたい仕事はありますから)。はたまた、その会社の一部の重鎮スタッフの作品を作るためだけに新人を育ててた会社もやっぱり崩壊してます。そりゃアニメは事業ですから、制作委員会的に端から見てボロが見えないよう細心の手配をするため、表向き(アニメファン目線的)に現場の崩壊が分かりやすくは映らないものですが、離散・崩壊を繰り返してる会社は少なくないのが現実なのです。
 よって、自分の会社はまだ大半は新人なので、その身の丈に会った場所——つまり、会社の生産量に見合った場所(物件)を探すのは必須。とりあえず今は、

贅沢する時は、皆一緒に!
そのために皆で力を合わせて「会社力」をつけよう!

と。そしてウチのスタッフにはお金を「貰える」ではなく「稼げる」ように育つ事を願いつつ——安くてやや広め、安くてやや広め……。