COLUMN

第203回 謹賀新年・宣伝スペシャル!

新年あけましておめでとうございます! 2014年新春、皆さんはいかがお過ごしでしょう。
年末はなんと連続して休載してしまいまして、本当に申し訳ございませんでした。僕の連載を楽しみにしてくださっている方がどれほどいらっしゃるのか分かりませんが、ううむ、ごめんなさい。
思い起こせば最初の休載はインフルエンザが原因でして、僕の記憶では中学生の頃に罹ったのが最後のインフルエンザだったハズなので、実に30数年ぶりのインフルエンザだったわけですよ。そのおかげで1週間仕事の現場から離れなければならなくなって、そのしわ寄せが翌週に! さらに関わってた作品の制作状況が押しに押して重なって、そんなわけで病気休載から続けて年末いっぱい連載お休みとなりました。
で、そんな連載を犠牲にして(汗)作っていた作品たちが、いよいよ今月から皆さまの前に登場です。

先ずはOVA作品。佐藤順一監督のオリジナル新作『絶滅危愚少女 AmazingTwins』に色彩設計(ビジュアルコーディネート)で参加してます。この作品、今からちょうど10年前に放映してました『カレイドスター』の制作スタッフが中心になって作ってます。監督:佐藤順一、キャラクターデザイン:追崎史敏、制作はエンカレッジフィルムズ。キャストも『カレイド』の面々が脇を固めます。昨年秋から関東ローカルでまさかの完全再放送され、そして今年、なんとまさかのBlu-ray Boxの発売が決まっている『カレイドスター』。その『カレイドスター』のファンの皆さま、「カレイド馬鹿」に届け! と頑張って作ってます。
全2本のOVAです。発売は2月からですが、すでに1本目が年末にお披露目され、先行上映、先行配信などが始まってます。そして2本目の作業もすでに粛々と進行中。

TV作品。もうすでに放送が始まりました、『ウィッチクラフトワークス』です。「月刊good!アフタヌーン」に連載中の同名コミックのアニメ化であります。監督は水島努さん。キャラクターデザインは冷水由紀絵さん、色彩設計は石田美由紀さん。制作はJ.C.STAFFです。
この作品では僕は「ビジュアルコーディネート」というクレジットで参加させていただいております(先述の『絶滅危愚少女 AmazingTwins』でも色彩設計と併せてクレジットされてます)。このビジュアルコーディネート、一体どんな役割なのかと言いますと、ビジュアル全般の監修的な役どころ、でしょうか。これまで自分が携わってきた色彩の部分を中心に、シリーズ全体の絵作り、ビジュアルの方向性をまとめていく、そんな役どころです。
具体的には何をしているのかというと、監督と各話の演出さんとの打ち合わせから各話の絵作りに参加させていただいて、いろいろアイディアを出させていただきながらビジュアルの方向性をまとめたり、調整したり。目指しているのは、流れ作業で行き着いた映像にならないように、最初から全てのセクションで完成画面のイメージを共有できるような作品作りであります。そのために美術、色彩、3D、撮影全ての打ち合わせにも参加させていただいて、たくさん意見を出させていただいて、またそれぞれからできあがってきたものたちもチェックさせていただいています。結構ハードです(笑)。
一昨年の劇場版ワンピース『ONEPIECE FILM Z』から使わせていただいているクレジットです。次いで去年の『八犬伝 —東方八犬異聞—』、そして今回の『ウィッチクラフトワークス』。『ONEPIECE FILM Z』『八犬伝』では「色彩設計」の仕事を全部やった上での「ビジュアルコーディネート」でしたが、今回は別に色彩設計さんを立ててもらってます。主だったキャラクターたちのカラーデザインまでは僕が担当させていただきましたが、それを踏まえて、あとは石田さんに上手く料理してもらっています。そんな感じで作っています『ウィッチクラフトワークス』です。

そしてもう1作品。『Wake Up,Girls!』。東北・仙台で結成されたアイドルユニット「Wake Up,Girls!」が少しずつ少しずつ成長していくサクセスストーリーです。原案・監督:山本寛、キャラクターデザイン:近岡直。僕は色彩設計でクレジットされておりますが、ここでもいろいろやってます。制作はOrdet×タツノコプロです。
これがまた大変でして、まずはユニット誕生までを描いた「0話」にあたる劇場版『Wake Up,Girls! 七人のアイドル』が1月10日(金)から公開スタート。同じく1月10日から彼女たちの活躍(?)を描くTVシリーズが放映開始です。もうね、この追い込みのダブル攻撃で年末年始はやられました(泣)。
このプロジェクト、実際にオーディションでアイドルユニットWake Up,Girls!を結成させて、そのメンバー7人が実際にキャラクターの声を当ててます。いやあ、まさか自分がアイドルものに参加するなんて思ってもみませんでした! 『ガンダム』と並んで、僕にはイチバン縁遠いもののひとつだと思ってたからなあ(笑)。
先だって劇場版の完成試写会の折に、本編を会場で初めて観た彼女たちが、壇上で泣きそうになりながら感動してた姿に、オジサンもスッカリやられちゃいました!(笑) そんなわけで、現実のWake Up,Girls!の彼女たちと劇中のWake Up,Girls!の7人の成長が重なって、なんとも不思議な体験をしています。

これが2014年最初のお仕事たちであります。みなさま、よろしくであります!