COLUMN

第347回 本当に話を聞きたい?(前編)

 前回に続き、アニメ様(小黒さん)絡みから。

君、9月にどこか暇ない? 次の号の「アニメージュ」の「この人に話を聞きたい」に出てよ

 この時は比較的フランクバージョンのアニメ様でした。ご自身は覚えてらっしゃらないかと思いますが、以前2回ほど「今度出て」と社交辞令的に話題に出てたんですが、写真が苦手な自分は「いや〜、あれ写真が出るから」と返してました。でも、本当は自分にスポットがあたる事自体に抵抗があるんです。だって単純な話、自分の人生など、大して面白くもないから! 幼少期からお絵描きは好きだったけど英才教育を受けたわけでもその後芸大を出たわけでもなく、中高生の頃描いてたマンガも同人誌すら出す前に挫折し(ペン入れ・清書が苦手だったんです)、誰でも入れる専門学校でも大したエピソードもなく普通の卒業制作を提出して無事卒業。普通のアニメ会社に約7年間まじめにアニメーターとして勤務し、その後フリー。誰もが知ってるような代表作もなく現在に至る。ってこれ、面白くもなんともないでしょう? あと自分は監督や演出って作画よりも裏方の仕事だと思ってるんです。アニメのアイドルはやっぱりキャラデ・総作監であり且つそのキャラを演じる中の人(役者さん)だと。お客(視聴者)さんもそれを望んでるはずですし。だから、写真や顔出し映像も同席した原作者さんや他のメインスタッフが顔出ししてて俺だけ顔を出さない訳にはいかない! という場合を除き、極力「写真・顔出しNG」としてるんです。

ただ、今回はアニメ様が『てーきゅう』を褒めてくださったので、これを期に超リミテッドアニメから今日のアニメ事情までの話をアニメ様とじっくり話し合うのも面白いと思い、それらから自分のアニメ人生に話が飛ぶなら面白味のない人生も語りやすいか〜

と思い「写真は後ろ姿で!」とお願いして取材をお受けする事になりました。
 インタビューの場所は俺の都合に合わせていただき『てーきゅう』のダビングが行われるスリーエススタジオの待ち合いスペース(休憩所?)で、ダビング前の2〜3時間。

何かでも、こうやって改まって話すと照れくさいですね〜

的な挨拶から始まって「『てーきゅう』は今までの作品でいちばん板垣さんにフィットしてる」と。続いて「『てーきゅう』のアニメ化が決まって原作についてどう思ったか?」とか。

ひとしきり根掘り葉掘り『てーきゅう』に関するインタビューを続け、機が熟した頃、

●『てーきゅう』公式サイト
http://te-kyu.com/

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