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第39回 2001年(平成13年)1クールアニメの急増と独立UHF局の躍進

 2001年は、『フルーツ バスケット』と『Cosmic Baton Girl コメットさん★』が放映された年である。
 『フルバ』は、高屋奈月が白泉社「花とゆめ」に連載していたマンガが原作。大地丙太郎監督が、得意のギャグ演出はそのままに、宿命と向かい合うキャラクターたちの切ない心情をも真摯に描き出し、絶妙なバランス感覚が光る佳作となった。『コメットさん★』もまた、神戸守監督が脚本・桶谷顕との見事なタッグにより、13歳の少女の眼に映る世界の“輝き”を瑞々しく活写。今を生きることを肯定した2本の少女アニメは、9月11日、アメリカで同時多発テロが起きるなど重く沈みがちだったこの年の後半の世相と、よい意味で拮抗していた。
 本年は、1クール(全13話)作品が急増した年でもあり、30分ものだけでも25タイトル登場。前年の16タイトルと比べると急激な伸びとなった。少ない話数は、制作費の面でリスク軽減につながる。また、脚本家が全話を1人で執筆でき、監督や総作監がチェックしやすい長さということで、品質管理上のメリットもそこにはあった。
 テレビ神奈川、テレビ埼玉、千葉テレビ、サンテレビ、KBS京都といった独立UHF局が本格的に躍進し、WOWOWのライバルとなっていくのもこの頃からである。98年の『LEGEND OF BASARA』を皮切りに、99年には『ToHeart』など年1、2本のペースで新作アニメを発表。本年は『鋼鉄 天使 くるみ2式』『花右京 メイド隊』の2本を「アニメコンプレックスNIGHT」枠として放映した。もともとWOWOWの持ち枠だった「アニメコンプレックス」が、『くるみ』もろともUHF局へと引っ越したという点で、実に象徴的な出来事だった。
 今もさまざまな形で続編が作られている『テニスの 王子様』もこの年にスタート。だが、ミュージカル版の大ヒットなど、幅広い女性層にその人気が広まるのはしばらく先のことである。そのほか、雑誌の読者参加企画から出発した『シスター・プリンセス』『おとぎストーリー 天使のしっぽ』や、ブロッコリー(木谷高明社長)のキャラクタービジネスに端を発する『Di Gi Charat』(99年〜)『ギャラクシー エンジェル』など、マンガや小説とは異なる出自を持つ新しいタイプのメディアミックス・アニメの登場、あるいは3DCGと手描きの合成を違和感なく実現した『星のカービィ』の成功も、新世紀ならではのトピックスといえよう。

(13.04.22)本文修正

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