COLUMN

第276回 断れんって!

つい最近の断れなかった仕事をふたつ


と元マッドハウス、現MAPPA代表の丸山正雄様よりの電話。丸山さんとはマッドハウスの『Devil May Cry』(2007年)でご一緒しました。実はその後も別の企画をいただいてはいたものの実現してなかったりで(こういう話はよくあります)、しばらくお会いしてなかったのですが、昨年末「遊びに来なさい」との事で新会社MAPPAに顔を出しに行きました。丸山さんは以前にも増してお元気そうで、MAPPAも大変アットホームな雰囲気のいかにも「丸山さんらしいスタジオ」って感じでした。で、次の仕事(監督)をいただいて帰ってきたわけです。
 ところが、その次の作品に入る前の待機中にかかってきたのが「最終話の〜」の電話。それが

『坂道のアポロン』#12(最終話)の原画!

なんです。原作は知らなかったんです(スミマセン)が、最終話の作監は東デの同期で寮でも同室だった山田勝哉くんで、絵コンテ清書は元テレコムの先輩・宮本佐和子さん。これも何かの縁……。

 そんなわけで

教会を覗いて駆け込んでくる子どもたち!

を6カット原画描きました。渡辺信一郎さんの演出がよかったと思います!


その数日後、もうひとつの断れない仕事が——


と、バーナムスタジオ・里見哲朗プロデューサーよりの電話。里見Pも『Devil May Cry』からのお付き合い。とても賢い頭脳の持ち主なので、いろいろ仕事の相談をしたり、たまに飲みに行ったりしてたのですが、原画の依頼は初めて。それが

『カンピオーネ!~まつろわぬ神々と神殺しの魔王~」』
のオープニング原画!

です。これは『迷い猫オーバーラン!』や『ベン・トー』と同じスーパーダッシュ文庫の作品であり、同じく『迷い猫』でお世話になった中山信宏Pの作品でもあり……

と。そんなんで

ビル屋上でのエリカのチャンバラ・アクション!

を、ハッと笑顔になるエリカも含めて計3カット原画描きました(ザザッと滑るロングの横PANまでは他の方の担当です)。これはもう、何より女の子の髪の毛が大変でした! できるかぎりシャープなアクションで、とにかく髪の毛をやわらかく、を目指して頑張りました。ほとんど全原画(中割なし)で描いたので、コマ送りしてみると変なポーズがいろいろ入ってるかと……。